今日の太陽2019/10/01

20191001太陽
昨夜から今日明け方までほぼ曇っていましたが、朝から次第に晴れてきて、涼しい青空が広がりました。10月なのでさすがにセミの声はほとんど聞こえなくなりましたが、昨日は鳴いてましたよ。

左は9:00過ぎの太陽。左やや下の縁近くに明るく光る領域ができていました。NASAなどの画像を確認すると昨日日中には見えてなかったものの、日本が夜の内に出てきたようです。今日午前中はまだ採番されていませんが、新しい活動領域になるかも知れません。9月10日ごろ右リムに消えた活動領域12748は北半球だったので、連続性はないでしょう。

なお12748は9月3日以降「黒点を伴わない活動領域」らしいので、連続無黒点日数は昨日30日の時点で27日間となりました。速報ながら、これは観測史上21位という長期間です(→参考:アーカイブ「太陽黒点」)。6月には36日間の連続無黒点記録が出たばかりなので今回も30日間越えを期待してましたが、今日の白斑がどうなるか…?

20191001太陽リム
さて、プロミネンスもすごい事になっていました。昨日も見えた右下の大きなプロミネンスが更に大きくなっていました。ただし拡散してとても淡い光なので、今日のリム画像は白黒反転の上にコントラスト爆上げしてあります(右画像)。右下リムから毛の様にモジャモジャと生えている不思議な形状のプロミネンス。他に何ヶ所も見えている中で異彩を放ってますね。何時間も見ていたいところですが、そんな事したら太陽望遠鏡がダメになってしまう…。

2019年の真夏日と熱中症(9月末までの途中経過)2019/10/01

2019年・真夏日と熱中症
消防庁から9月29日までの熱中症搬送状況が発表されたので、9月末までの真夏日地点数などと合わせて「真夏日と熱中症グラフ」の途中経過を描いてみました(左図)。元データは気象庁消防庁が公開しているものを利用しています。

あらためて8月から9月を振り返ると、搬送者数が異常だった去年に比べると落ち着いた8月でしたが、他方、9月中旬の異様な暑さが際立っています。9月に入ってからの「真夏日600地点越え」「搬送者500人越え」は2011年以降初めてで、かなりシビアな状況。彼岸を越えてから暑さがぶり返したのも記憶に新しいですね。10月に入った今日もまだ暑い…。

2019年・真夏日地点数比
右は真夏日地点数比(観測総地点に対する真夏日地点の比率)について半旬ごとに集計したグラフ。棒グラフが2011年から2018年までの平均、赤い折れ線グラフが今年2019年。去年までの平均に比べ、今年の8月と9月は突出していたことがよく分かるでしょう。東京でオリンピックが行われる来年はどうなってしまうでしょうか?心の底から心配しています。

途中経過の掲載はこれで最後になります。9月末までの熱中症搬送状況が確定されるのは10月下旬ごろの見込みですので、後日、確定グラフをアーカイブ「真夏日と熱中症」に追加する予定です。

今日の太陽2019/10/02

20191002太陽
昨夜から今日明け方は星が見えていましたが、全体的に巻雲が覆ってしまい、1等星が3等星に見えるほど減光していました。いろいろ観察テーマがあったのですが全て中止。朝からは雲が取れましたが、昼ごろからまたうっすらかかり始めています。天気は若干下っているようですね。

20191002太陽リム
左は9:10頃の太陽。昨日明るく見えていた左下の領域は12749と採番されました。可視光では小さな黒点が見えます。右下リムの大きなプロミネンスは消えてしまいましたが、小さなほうはまだ残っていました。右上リムのものは不思議な形状で、しかも大きいですね。左上にも千切れかかった様なプロミネンスが見えています。

毎年思いますが、いまごろの朝の大気はヒンヤリして落ち着いており、とても撮影しやすいです。たくさんのトンボが太陽面を横切っていきます。

天気が不安定な夜に彗星をふたつ観察2019/10/03

20191003マクノート彗星(260P)
昨夜は曇り予報でしたが、ここ数日の中で一番よく晴れたようです。とは言え、夜半までは淡い雲が流れて透明度が悪く、時々一気に崩れそうな気配も漂っていました。夜半から明け方まで、一か八かで彗星を観察することにしました。

アフリカーノ彗星(C/2018W2)は既に南西に低くなり始め、モヤの中に包まれていたため最初から諦めました。天頂近くにあったアサシン彗星(C/2018N2)に望遠鏡を向けて何コマか撮っていたら突然ガイドが乱れ、これまた諦め。続いてすぐ東のマクノート彗星(260P)を撮影。これは何とか撮れました(左画像)。空のせいか若干衰えを感じましたが、まだしっかり尾が伸びているようですね。バーストでもしない限り、向こう一ヶ月ほどは光度があまり変わりません。晴れさえすれば安心して追いかけられるでしょう。

20191003パンスターズ彗星(C/2017T2)
続いて、さらに東のパンスターズ彗星(C/2017T2)を導入。9月8日以来一ヶ月ぶりの観察となりますが、コマや尾がひとまわり成長したようです(右画像/追尾後半は雲により減光)。マクノート彗星と尾の向きが一緒ですが、移動方向は違います。明るさのピークは2020年5月中旬で8等台の予報。そのころまでずっと日本から観察可能です。明るくなる彗星が長期間安定して空に見えるのは嬉しいですね。

このあとボリソフ彗星(2I/Borisov)も、と思っていたら、すっかり曇ってしまいました。まだしばらくは天気が安定しないようです。