天宮2号、大気圏再突入の日です2019/07/19

20190719天宮2号(epo58682.90324919)
7月14日の記事に書いたように、本日は天宮2号が大気圏再突入する日。朝の時点で発表になっていた軌道要素(元期2019年7月19日 06:40:41JST)を見ると計算上の近地点高度が187.156kmまで下がっていました。(※昨日までは379km付近でした。)中国載人航天(China Manned Space Engineering Office/CMS)などからは何も報道がありませんが、遅くとも19日明け方には何らかのオペレーションが始まっていると思われます。

同じ軌道要素を元に今日1日分の直下点位置を自作プログラムで計算し、地図化したのが左上図です。マーカーは10分間隔の時刻(JST)、赤い点線矩形は計画されている落下位置です。軌道線は衛星高度に応じて色分けしてあります(青:350km以上→オレンジ:200km以下)。北半球で高く、南半球では低くなっています。落下させるのが南太平洋だからですね。

今日の軌道要素は劇的に変わると思うので何とも言えませんが、19日午前中にまだ飛んでいると言うことなら、落下は夕方か夜になるのでしょうか。詳しい情報が欲しいところです。それにしても、国際宇宙ステーションを除けば稼働中の人工衛星最大級のものが落ちるというのに、この無関心さはいったい…。慣れって怖い。



20190719天宮2号(epo58683.15674693)
【13:30追記】
元期12:45の軌道要素が発表になったので地図を描き直しました。(※この縮尺ではほとんど変わりません。)12:00より前は省いてあります。計算上の近地点高度は187.003km、遠地点高度は378.238kmです。

なお日本付近を20時頃通るパスは、落下してなければ九州より北の地域で見ることができます。ただし西日本では低くて暗いです。反対に、東北北部や北海道では天頂近くを通過する明るいパスになるでしょう。見えるかどうか分かりませんが、最後の花道を確認してみてください。→参考:Heavens-Aboveサイトによる予報(※右上の観測地点を正しく入力してください。)



20190719天宮2号(epo58683.19098069)
【15:20追記】
元期13:35の軌道要素が発表になったので地図を描き直しました。15:00より前は省いてあります。計算上の近地点高度は186.989km、遠地点高度は378.152kmです。



20190719天宮2号(epo58683.28161137)
【19:30追記】
元期15:45の軌道要素が発表になったので地図を描き直しました。16:00より前は省いてあります。計算上の近地点高度は186.980km、遠地点高度は377.952kmです。

【20日3:00追記】
CMSCHINADAILY.comの報道によると、天宮2号は北京時間19日21:06(=22:06JST=13:06UTC)に大気圏突入して大部分が燃え尽き、いくつかの部品は計画通りのエリアへ落下したとのこと。上の地図で言うと、21:40過ぎに関西・東海上空を通過したパスで落下したことになりますね。天宮1号の時に似たコースだったようです。


参考:
2018年春に落下予想の「天宮1号」に関する記事(ブログ内)(ブログ内)


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