久し振りの月暈 ― 2019/03/19
昨夕に雲が湧いていたため夜は期待してませんでしたが、夜中に起きてみると月が見えており、周囲には内暈が出ていました。天体観察は無理ですが、こういった気象光学現象の観察も空の楽しみです。
あまりクッキリした月暈ではなかったけれど、撮影しつつ少し違和感を覚えたのでしばらく観察しました(左画像)。よくよく見なければ分かりませんが、暈の上辺が濃くなって、左右に行くほどに上下幅が出ています。その部分は暈より更に淡いため、雲の濃淡かも知れないし、気のせいかも知れませんでした。
部屋に戻り、画像を強調処理したのが右画像。微妙な判断ですが、ごく淡い外接ハロが内暈上辺にくっついているように見えます。暈の円周上にちょうどしし座のδ星があったので、月までの離角を測ったら約21.93°でした。内暈は「22°ハロ」とも呼ばれるように、半径が22°。δ星の観察結果と合っていますね。
月暈をじっくり見たのは久し振りだったため他に何か見えないか粘りましたが、30分ほどで完全に曇ってしまいました。
あまりクッキリした月暈ではなかったけれど、撮影しつつ少し違和感を覚えたのでしばらく観察しました(左画像)。よくよく見なければ分かりませんが、暈の上辺が濃くなって、左右に行くほどに上下幅が出ています。その部分は暈より更に淡いため、雲の濃淡かも知れないし、気のせいかも知れませんでした。
部屋に戻り、画像を強調処理したのが右画像。微妙な判断ですが、ごく淡い外接ハロが内暈上辺にくっついているように見えます。暈の円周上にちょうどしし座のδ星があったので、月までの離角を測ったら約21.93°でした。内暈は「22°ハロ」とも呼ばれるように、半径が22°。δ星の観察結果と合っていますね。
月暈をじっくり見たのは久し振りだったため他に何か見えないか粘りましたが、30分ほどで完全に曇ってしまいました。
2018年12月にベーリング海上で起きた小天体爆発 ― 2019/03/19
「昨年12月ベーリング海上で、過去30年間で2番目の規模の小天体爆発が発生していた」というニュースを星が好きな人のための新着情報経由で知りました(→参考:BBCニュース)。詳しくはこのBBCニュースをお読み頂くとして、びっくりしたのは「天体落下が気象衛星ひまわりに写っていた」という事実。
さっそく探してみました。画像の引用元は「NICTひまわり8号リアルタイムWeb」によります。落下画像は2018年12月19日8:50JST以降、正午までの全球画像に写っていました。全球画像は10分おきに撮影されています。なお冬の北半球北部はかなり暗いため、画像処理で輝度を上げていますのでご了承ください。
左上画像は同日8:30JSTのもの。地球のすぐ側に月齢11を過ぎたお月様が偶然写っていました。問題の小天体はこの20分後、この画角中央付近に写り出しました(下A画像)。隕石(?)本体から出たと考えられるオレンジ光と、その北側に伸びている黒い筋が見えます。太陽位置から考えて矛盾が無ければ、この筋は隕石雲そのものではなく「影」かも知れません。本体に合わせて3.5時間も見え続けながら次第に拡散したので、落下天体由来であることは確かなようです。(※拡散方向は下層の雲とは別の動きでした。)最初のオレンジ光はかなり長い間見え続けていますから、「一瞬で燃え尽きてしまう火球の輝き」がいつまでも残ってるとは考えにくいですね。どこか違和感を覚えます。オレンジって何の色なのでしょう?
8:30から12:00までクロップした動画を下B画像に掲載します(約1.5MBの大きなGIFファイルなのでご注意)。ただし11:40はひまわりが太陽に重なってブラックアウトしてるため欠損しています。以前にも流星に詳しい星仲間から「地上へ落下するような大規模火球なら、人工衛星の撮像でも写る可能性がある」と教えられていましたが、見事に証明する形となりました。しかも軍用などではなく気象衛星というところが痛快ですね。ただ、こうしてはっきり見えるほどの落下物があるのは恐怖としか言いようがありません。
参考:
小惑星2018LAが地球に落下(2018/06/05)
アーカイブ:気象衛星が観た地球
さっそく探してみました。画像の引用元は「NICTひまわり8号リアルタイムWeb」によります。落下画像は2018年12月19日8:50JST以降、正午までの全球画像に写っていました。全球画像は10分おきに撮影されています。なお冬の北半球北部はかなり暗いため、画像処理で輝度を上げていますのでご了承ください。
左上画像は同日8:30JSTのもの。地球のすぐ側に月齢11を過ぎたお月様が偶然写っていました。問題の小天体はこの20分後、この画角中央付近に写り出しました(下A画像)。隕石(?)本体から出たと考えられるオレンジ光と、その北側に伸びている黒い筋が見えます。太陽位置から考えて矛盾が無ければ、この筋は隕石雲そのものではなく「影」かも知れません。本体に合わせて3.5時間も見え続けながら次第に拡散したので、落下天体由来であることは確かなようです。(※拡散方向は下層の雲とは別の動きでした。)最初のオレンジ光はかなり長い間見え続けていますから、「一瞬で燃え尽きてしまう火球の輝き」がいつまでも残ってるとは考えにくいですね。どこか違和感を覚えます。オレンジって何の色なのでしょう?
8:30から12:00までクロップした動画を下B画像に掲載します(約1.5MBの大きなGIFファイルなのでご注意)。ただし11:40はひまわりが太陽に重なってブラックアウトしてるため欠損しています。以前にも流星に詳しい星仲間から「地上へ落下するような大規模火球なら、人工衛星の撮像でも写る可能性がある」と教えられていましたが、見事に証明する形となりました。しかも軍用などではなく気象衛星というところが痛快ですね。ただ、こうしてはっきり見えるほどの落下物があるのは恐怖としか言いようがありません。
【追記】
アメリカの地球観測衛星Terraに搭載されたMODISカメラも写していました(左画像)。NASA・CNEOS(Center for Near Earth Object Studies)によると、今回落下したのは直径10m程度であり、秒速約30kmで大気圏突入、爆発エネルギーは173キロトン(広島原爆の11倍以上)と推定されるとのこと。ちなみに2013年のチェリャビンスク隕石による爆発エネルギーは約440キロトン。
アメリカの地球観測衛星Terraに搭載されたMODISカメラも写していました(左画像)。NASA・CNEOS(Center for Near Earth Object Studies)によると、今回落下したのは直径10m程度であり、秒速約30kmで大気圏突入、爆発エネルギーは173キロトン(広島原爆の11倍以上)と推定されるとのこと。ちなみに2013年のチェリャビンスク隕石による爆発エネルギーは約440キロトン。
参考:
小惑星2018LAが地球に落下(2018/06/05)
アーカイブ:気象衛星が観た地球