はやぶさ2とリュウグウは空のどこにいるの?2019/02/21

2019前半・小惑星リュウグウの位置
小惑星リュウグウを探査するため、いよいよ「はやぶさ2」が接近を始めました。英知をかけた探索の結果がどうなるか分かりませんが、遠い地球からエールを送りたいと思います。

ところで小惑星リュウグウを地球から見ると、空のどこにいるのでしょう?天体に詳しい方はご自身ですぐ調べられるでしょうが、天文初心者や小惑星情報に全く関わらない一般の方などは調べ方すら分からないと思われます。基本的な情報にもかかわらず、一般向けニュースには全く載っていませんよね。小惑星リュウグウは地球に接近することもあるため、地球接近小惑星(NEAs:Near Earth Asteroid)、あるいは潜在的に危険な小惑星(PHA:Potentially Hazardous Asteroid)に分類されていますが、今現在接近しているわけではありません。

今日のリュウグウ位置を簡単に言うと、明け方に見える金星と太陽の中間方向です。(※もちろんキラキラ光って見える訳ではありません。天文台の大望遠鏡でも見えないほど暗いです。)はやぶさ2のニュースを頻繁にチェックしていた方なら、昨年秋にリュウグウ降下が延期になった後、12月頃「合運用」に入ったことを覚えていらっしゃるでしょう。「合」とは惑星の合と同じ意味で、太陽方向に重なることです。はやぶさ2が太陽に近い期間は通信が途切れてしまうため、細かい指示を送れません。通信が可能になるまで安全圏で現状維持を図るのが合運用というわけです。

2018年秋に夕方西空に位置していたリュウグウ(→参考記事)は12月11日ごろ合を迎えました。その後ゆっくり太陽の西側…つまり明け方の東空へ移動してきたのです。左上図は今月1日から8月頭頃までのリュウグウ位置(ステラナビゲーター使用/赤道座標系描画/太陽・月・惑星は描いてありません)。これから明け方の空に顔を出す星座の間を移動してますね。つまり、星図上は天の東方向へ動いていますが、空の上ではしばらく明け方の東空低空から離れないまま1年くらい経過してしまうのです。私のように空を向いてエールを送りたい方は日の出より早く起きて東の空を拝んでください(笑)。

20190218明け方東空
参考までに、2月18日記事に掲載した明け方の東空(右画像)のなかで、画像左下ピンク矢印の星が、左上星図の右下ピンク矢印の星です。

リュウグウの位置に顕著な変化が現れ始めるのはオリンピックイヤーとなる2020年の春頃になるでしょう。その後夏から秋にかけて見かけ上大きく移動し、地球に接近します。うまく行けばその頃にあわせてはやぶさ2も地球帰還を目指し、また地球からもアマチュアの望遠鏡でギリギリ撮影が可能なくらいリュウグウが増光します(16等台後半)。折を見てまたご案内する予定です。



参考:
降下したはやぶさ2がとらえた衝効果(2018/09/21)
小惑星リュウグウ撮影に備え、似た小惑星で練習しよう(2018/09/02)
お家に帰るまでが遠足です(2018/06/27)
夕空と、はやぶさ2(2018/06/15)
NEO最大級の小惑星フローレンスが今夜地球に接近(2017/09/01)
はやぶさ2は小惑星を見つけられるかな?(2017/04/21)
はやぶさ2、打ち上げ二周年(2016/12/03)


コメント

トラックバック