昨夕に降り出した雨は、程なく雪へと変わりました。結構な大きさのぼたん雪へと成長し、22時台には雷も鳴りました。雪は夜半過ぎまで続き、2、3cm程積もりましたが、その後はすぐ止んだようです。

明け方には天気が急回復し、新月期を迎えつつある美しい星空が広がりました。東の低空で金星と月との接近が見えるはずですが、足元が既にカッチカチ。転ばずに広場まで歩いて行く自信はありません。そこで、景観は悪いけれど自宅アパートの隅に恐る恐る望遠鏡を組み上げ、金星が登るのを待ちました。

雪化粧した近隣の屋根から金星と月がキラキラ姿を現した途端、もう自然に涙があふれるほど心奪われてしまいました。天気の回復が少しでも遅れていたら見ることができない光景です。全ての偶然に感謝、感謝ですね。月が細くなったので、しっかり露出をかけて周囲の星々も掬い取りました。地球照が青く感じるくらい透明度良好。猛烈に寒かったけれど、本当に素晴らしい明け方でした。

次の金星と月との接近は3月3日明け方。金星は8月14日の外合に向けて太陽へ向かっているため、接近の度に低くなります。観察するときは見晴らしにご注意くださいね。


【追記】
正午過ぎ西空に細い月が見えたので、金星と一緒に撮影しました（右画像）。高度が15°を下回っているため、大気の揺らぎが大きくて像が悪化していますが、相対的な位置関係が変わっていることは分かるでしょう。

上画像と機材・向きとも違いますので、月が欠けている向きと月直径を基準に比較してください。（左上画像は上方向が天の北方向、右画像は上方向が天頂です。）

参考：
明け方に金星と月の接近、新天体も！（2019/01/02）……約1ヶ月前の金星と月の大接近です
アーカイブ：天体の接近現象一覧
アーカイブ：昼間に月と金星が近い日