更に強まったスーパーシベリア高気圧2018/12/28

20181228-0900地上天気図
昨日27日の記事で「かつてないほどのスーパーシベリア高気圧ができている」と書きましたが、今日の天気図での該当高気圧は更に中心気圧を高めていました。気象庁から一日4回公開されるアジア広域地上天気図のうち、今夕までに公開された3枚のなかの3時JST、9時JSTの天気図で1080hPa、15時JSTでは1076hPaです。右図は気象庁サイトからの引用で、9時JSTのもの。

この「1080hPa」という記録は、2016年11月28日の記事や昨日の記事で調べた2002年11月以降の気象庁「日々の天気図」では出てこなかった最高値です。見落としがなければ、今までの最高は2016年1月23日と24日の1078hPaでした。左下に2016年1月24日のものを引用します。この日は沖縄で雪が記録された日ですね。

20160124日々の天気図
「高気圧=冷たい」という訳ではなく、たとえば太平洋高気圧のように暑さをもたらすものもあります。あくまで「気圧が周囲より高い」ということ。地上付近が上層大気に「のしかかられて」いるということだから、その大気は周囲へ逃げるしかありません。気圧が高いほど、より強い風になるでしょう。このとき、元の場所が寒ければ寒気、熱ければ暖気、海上なら湿気、乾燥していたらカラカラの空気を運ぶ風になるわけですね。いわばエアコンや除湿器、加湿器など何にでも化ける「総合吹き出し口」のようなものでしょうか。凍てつく冬のシベリアを駆け抜けてきた風だからこそ、キンキンに冷えているのです。

周囲にある低気圧(吸い込み口?)の位置によって風の流れは変わりますが、今日は運悪く上の天気図のように太平洋からオホーツク海付近に台風並みの低気圧が三つ巴になって、三竦みの猛獣のごとくグルグル牽制しあってます。既に昨日から北海道、東北、日本海側を中心に続々と大雪や暴風雪のニュースが飛び交っているようです。しばらくこの配置が続くでしょうから、どうかみなさんも事故のないよう行動してください。

コメント

トラックバック