大型で猛烈な台風22号がフィリピンへ2018/09/14


20180914-1700台風22号
気象庁によると、台風22号は「大型で猛烈な」クラスを保ちながら、今夜中にもルソン島へ上陸する見込みのようです。被害が出ないことを祈るのみですね…。

左は本日14日17:00JSTの気象衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。日本は右上です。台風の目がとてもくっきりしており、傾いた太陽のおかげで目の縁の影が中へ差し込んでいますね。一般的には目が小さい台風の中心付近はとても発達していると聞きます。15:00時点の発表では、中心付近の最大風速が110ノット(約55m/s)、気圧はなんと905hPa。今年の台風で最も低い中心気圧になりました。

下A図は気象庁サイトからの引用で、今日15:00JSTの地上天気図。いつも気になっていたのですが、低い気圧の台風は等圧線がギュウギュウに詰まっており、真っ黒につぶれています。日本の天気図で実線として描かれる等圧線間隔は4hPaだそうですが、サイト画面で見る限り台風が正しく描かれているか分かりません。

そこで、ちょっと意地悪ですが、本当に正しく描かれているかこの天気図の台風22号を調べてみました。気象庁サイトではPDFなどいくつか形式で公開してますので、ラスター画像ではなくベクトル形式の画像ファイルから線を取り出します。一本一本が分解するくらい線を細くしてから、拡大して数えました。下B図は台風付近を拡大したもので、基準線(20hPaごとの太い実線)を赤色にしてあります。更に、B図の青枠を拡大したのがC図。中心付近を見ると、920hPaの線の内側に実線円が3本描かれていますから、一番内側の円は908hPaを示していますね。その中に台風中心の×印があるので、中心気圧が904hPaと908hPaに挟まれた台風だと言うことが分かります。うむむ、ソフトウェアで自動的に描かれるのかも知れませんが、正確かつ緻密な作図に日本人らしい几帳面さが感じられました

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