北海道胆振東部地震の震源推移を見る2018/09/10

GSI北海道・厚真川地区・航空画像(20180906)
9月6日未明の北海道胆振東部地震発生から約4日が経ちました。自然災害や人災も併せ、目を覆うばかりです。なぜこんなにも立て続けに発生するのかと問いかけても答えは出ませんが、とにかく一日も早い復興を願っています。

左は震度7を記録した震源に近い、北海道勇払郡厚真町を流れる厚真川や付近の山々の画像。国土地理院による「平成30年(2018年)北海道胆振東部地震に関する情報」のページから引用しました。元サイトには各種データや地図がたくさんありますので、ぜひご覧ください。

画像を見ると、土砂崩れによって脆い山肌がそこらじゅう露わになっています。うっかり素焼きの植木鉢を割ってしまったとき、中の土や根っこがモロ見えになったときの、あの嫌な感触を思い出します。建設中のダムも写っていますが、よく決壊しなかったものだと感じました。ただ、今は良くても今後ちょっとした豪雨や余震で崩れないかが心配ですね。このような大規模インフラは簡単に付け替えができませんので、これからの扱いが気になります。

さて時間が経って気象庁の「震度データベース検索」に発生日以降のデータが含まれるようになったので、熊本地震の際にも作った「震源推移マップ」を作ってみることにしました。地震回数は熊本地震よりずっと少ないですが、どんな推移を辿るのか多くの方に見ていただきたくて当記事に組み込みました。発生日の0:00以降の一定期間、北海道内と近海で発生した震度1以上の地震を含んでいます。指定時間単位で震央位置の推移を閲覧可能です。短時間でプログラミング・大幅改造を行ったのでバグが残っているかも知れませんが、何かの参考になれば幸いです。(地図下部のコメントもお読みください。)

         


中央位置
選択震源
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【解説とおねがい】
  • 最終更新:2018/09/28  5:50(9月6日から9月26日までの震源データを反映/これで更新終了です)

  • 上記期間に気象庁が発表した震度データベースを国土地理院地図(Leaflet仕様)に描きました。地震のデータは北海道内とその近海で震度1以上を記録したものを抽出しています。最低1週間程度まで不定期で追加する予定です。

  • 地震発生から震度データベースに反映されるまで二日程度かかるようなので、当記事データ更新はそれより更に後となります。元データは今後修正が入るかも知れませんから、この地図は作成当時を記録した暫定的なものとしてご理解ください。(※気象庁による精査で将来的にデータが更新された場合でも対応しません。)

  • 地図上のボタンやリストボックスで操作してください。(指定した時間間隔での震源推移を可視化することがこの地図の目的です。)赤丸アイコンの大きさはマグニチュード、中心位置は震央(震源直上・標高ゼロの位置)に応じています。赤丸をクリックすると該当地震の詳細情報がポップアップ表示されます。地図は拡大縮小、移動、地図種類変更などの操作が可能です。

  • 赤丸が示す震央位置は発表精度に準じた誤差幅を持つ値です。赤丸直下が発生位置とは限りませんのでお間違えないようお願いします。また赤丸アイコンは半透明にしてあり、重なって赤が濃く見えるところは近い位置で複数回起こっているケースです。

  • 説明図
  • 地図をドラッグ移動すると、地図中央(+アイコン位置)の緯度経度が地図下「中央位置」に表示されます。また震央マーカーをクリックするとポップアップ情報の震央位置が地図下「選択震源」にも表示されます。震央を選択したまま地図を移動すると、「コメント」欄に中央位置から震央までの測地距離が表示されます。地球を回転楕円体とし標高を無視して計算した近似値ですが、目安として役立つでしょう。お近くの方は自分の住所と震度の大きい震源とで測ってみてください。(震央までの距離と震源までの距離は違います。右図をご覧ください。)

  • 震央を選択しても距離が表示されないときは、一度ポップアップ表示を完全に消してから、再度震央を選択してください。ポップアップを消さないまま震央を変えたり、回線が混んで地図移動がシステムに伝わらない時など、距離計算や表示が無効になることがあります。また中心+アイコンに重なる震央は選択できませんので、少しずらしてください。

  • 正確さを心掛けましたが、個人の興味で作った自作プログラムですから責任は持てません。参考閲覧程度に留めてくださいね。データは手作業で更新しています。正確な情報は必ず大元の気象庁サイトで確認しましょう。


参考:
北海道で大きな地震が発生(2018/09/06)
2016年熊本地震に関係する記事(ブログ内)

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