ハリケーンLANEがハワイに迫ってきた ― 2018/08/22
ハワイに迫るハリケーン「LANE」が気象衛星ひまわりから見えています。
左は本日明け方22日3:00の衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理等は筆者)。朝焼けに煌めく太平洋をバックに、不気味な渦を巻くLANEの姿が浮かんでいますね。「ハリケーンの目」もしっかり見えています。
NATIONAL HURRICANE CENTERなどの情報によると、ハリケーンLANEはこの画像の時点でカテゴリー4の勢力となっており、ゆっくり勢力を弱めながらも西進から北西進へ向きを変えてハワイ諸島へ迫っています。23日から25日にかけてハリケーンの強風域または暴風域が島々にかかるものとみられます。遅い夏休みをハワイで…などとお考えの方はお気を付けください。
なお現時点で越境台風になるかどうかはまだはっきりしません。
嵐の前の晴れ間に月惑星や彗星観察 ― 2018/08/22
強い台風が立て続けに日本へ接近中ですが、当地・茨城はまだ晴れ間があって暑い日々。昨夜から今朝にかけても星空が見えたので、いくつかの天体を観察しました。
宵空の月のすぐ近くに土星が並んでいたので、後で撮ろうと思いつつ疲れていて爆睡。22時過ぎに改めて起きるとまだ月が残っていてくれました。土星は宵空に見える惑星で一番暗いため、並んでいたことに気付かなかった方も多いことでしょう。離角は2°弱と、なかなか立派な接近でしたよ。
左は望遠レンズで撮影したものですが、多段階露光で月カブリを軽減しています。実は月と土星以外にも有名なM天体が並んでいたため、どこまで画像としてピックアップできるか挑戦しました。 何が写っているかは右のマーカー付き画像をご覧ください。(画像下辺の黒い影は隣家の樹木です。)干潟星雲(M8)や散開星団M21は明るいので、何となく写ってくれました。ただ三裂星雲(M20)はさすがに暗く、よく分かりません。他にもNGC天体がたくさんある領域なので、もっと工夫すれば見えてくる可能性があります。
明るい月の側にある淡い天体は撮影が難しいですが、何らかの工夫であぶり出せないか試行錯誤しています。
お次は日付が変わる頃の火星を観察。まだ十分大きくて明るく、大気さえ安定すれば模様や南極冠もぼんやり見えます。
右図は撮影時刻のGuideによる火星図。マリネリス渓谷や太陽湖、クリュセ、アルギュレあたりですね。中央の一番大きく暗いところがオーロラ湾。そこから左へ渓谷が伸びているはずですが、はっきりしませんでした。
本体の影がだいぶ目立ってきましたが、まだまだ9月いっぱいは楽しめるでしょう。
ラストは明け方にかけての彗星観察。夜半過ぎに月没を迎えた頃はとても良い星空だったので、大喜びでジャコビニ・ツィナー周期彗星(21P)撮影準備をしていましたが、いざ撮影という時になってドバーッと雲がやってきてしまいました。雲の襲来は斑があったので、なんとか20−30分程度の雲間に併せて撮影したのが下左画像。緑色のコマや西(右)に伸びる長い尾が分かりますね。
もうひとつ、かねてより撮影したかったステファン・オテルマ彗星(38P)も明け方の良い位置に登ってきたので挑戦。今年11月に9等台になると予想される期待の彗星です。現在は13等程度ですが、初撮影でもしっかり写ってくれました。雲の飛来が無ければもっと露出したかったけれど…。ふわっとしたコマが確認できます。しばらくはおうし座からオリオン座あたりを移動してゆくので、折に触れ撮影してみようと思います。
参考:
2018年火星の地球接近に関する記事(ブログ内)
宵空の月のすぐ近くに土星が並んでいたので、後で撮ろうと思いつつ疲れていて爆睡。22時過ぎに改めて起きるとまだ月が残っていてくれました。土星は宵空に見える惑星で一番暗いため、並んでいたことに気付かなかった方も多いことでしょう。離角は2°弱と、なかなか立派な接近でしたよ。
左は望遠レンズで撮影したものですが、多段階露光で月カブリを軽減しています。実は月と土星以外にも有名なM天体が並んでいたため、どこまで画像としてピックアップできるか挑戦しました。 何が写っているかは右のマーカー付き画像をご覧ください。(画像下辺の黒い影は隣家の樹木です。)干潟星雲(M8)や散開星団M21は明るいので、何となく写ってくれました。ただ三裂星雲(M20)はさすがに暗く、よく分かりません。他にもNGC天体がたくさんある領域なので、もっと工夫すれば見えてくる可能性があります。
明るい月の側にある淡い天体は撮影が難しいですが、何らかの工夫であぶり出せないか試行錯誤しています。
お次は日付が変わる頃の火星を観察。まだ十分大きくて明るく、大気さえ安定すれば模様や南極冠もぼんやり見えます。
右図は撮影時刻のGuideによる火星図。マリネリス渓谷や太陽湖、クリュセ、アルギュレあたりですね。中央の一番大きく暗いところがオーロラ湾。そこから左へ渓谷が伸びているはずですが、はっきりしませんでした。
本体の影がだいぶ目立ってきましたが、まだまだ9月いっぱいは楽しめるでしょう。
ラストは明け方にかけての彗星観察。夜半過ぎに月没を迎えた頃はとても良い星空だったので、大喜びでジャコビニ・ツィナー周期彗星(21P)撮影準備をしていましたが、いざ撮影という時になってドバーッと雲がやってきてしまいました。雲の襲来は斑があったので、なんとか20−30分程度の雲間に併せて撮影したのが下左画像。緑色のコマや西(右)に伸びる長い尾が分かりますね。
もうひとつ、かねてより撮影したかったステファン・オテルマ彗星(38P)も明け方の良い位置に登ってきたので挑戦。今年11月に9等台になると予想される期待の彗星です。現在は13等程度ですが、初撮影でもしっかり写ってくれました。雲の飛来が無ければもっと露出したかったけれど…。ふわっとしたコマが確認できます。しばらくはおうし座からオリオン座あたりを移動してゆくので、折に触れ撮影してみようと思います。
参考:
2018年火星の地球接近に関する記事(ブログ内)
今日の太陽 ― 2018/08/22
朝からよく晴れてぐんぐん暑くなりました。嵐の前の静けさ、ならぬ、台風前の好天?ただ、風はもう強くなっています。
左は14時過ぎの太陽。中央左下の活動領域12719が確認できます。左上にやや大きいダークフィラメントが見えました。プロミネンスはあまり見えませんでした。
当地の気温は昨日より更に1度ほど高かったですが、全国的にも猛暑がぶり返した一日だったようです。最高気温が39度台だったほか、台風19号の影響で降水量が24時間に400mmを記録したところや、風速が50m/sを越えたところなど、日本各地が「振り切れた」一日でした。台風20号のほうも「非常に強い」クラスへ上がってしまい、明日の天気も心配です。
左は14時過ぎの太陽。中央左下の活動領域12719が確認できます。左上にやや大きいダークフィラメントが見えました。プロミネンスはあまり見えませんでした。
当地の気温は昨日より更に1度ほど高かったですが、全国的にも猛暑がぶり返した一日だったようです。最高気温が39度台だったほか、台風19号の影響で降水量が24時間に400mmを記録したところや、風速が50m/sを越えたところなど、日本各地が「振り切れた」一日でした。台風20号のほうも「非常に強い」クラスへ上がってしまい、明日の天気も心配です。