貴重な晴れ間に流星群・彗星・超新星を観察2018/08/14

20180814流星観察
昼も夜も曇りがちの天気が続いていました。昨夕は日本各地を襲った雷雨が当地・茨城にもやって来ましたので夜も全く期待してなかったのですが、なんと夜半前からそれなりに良い天気となりました。かなり貴重な晴れ間なので、明け方までビッシリ天体観察しました。

まずいつ崩れても良いように、手っ取り早くカメラを組んで固定撮影でペルセウス座流星群を連写。といっても春先から入居が始まった目の前の新築アパートが一晩中明るいので(左画像右下)、露出を切り詰めなくてはいけません。元々街中ですから暗い流星は望めないのですが、ペルセ群は明るいものも多く、また月明かりもないため観察条件はそれなりに良いのです。

高感度&絞り開放で撮らなくてはいけない流星なので、数十秒も露出すると真っ白になります。10秒から15秒なら左上画像程度。夜空なのに黒文字で星座案内ができるほど明るいですね。でもまぁこの状態で1000枚ほどほったらかし撮影をしたら、群流星6個と散在流星1個(下B画像)、それにイリジウムフレア(下F画像/2コマ合成)が写ってくれました。眼視でも明るい群流星をふたつ捉えました。なお下画像は光害を抑えるため、全画像の比較暗画像を作り、元画像から減算しています。薄雲が絶えず流れている状況なので荒れた写真ですが、これが街中の現状ということでご了承ください。

  • 20180814ペルセ群流星

  • 20180814散在流星

  • 20180814ペルセ群流星

  • 20180814ペルセ群流星



  • 20180814ペルセ群流星

  • 20180814イリジウム衛星

  • 20180814ペルセ群流星

  • 20180814ペルセ群流星



20180814火星
流星を流し撮りしている間に、まず火星を観察しました。大接近後は8月2日と5日に見たっきりご無沙汰です。久しぶりに肉眼で見た火星は少し暗く感じました。雲のせいかも知れません。日付が14日に変わる前後に撮影できましたが、大気の揺らぎがかなり激しかったので細部は分かりませんでした。

20180814火星図
右図は撮影時刻のGuideによる火星図。ちょうど中央上に「蚊に刺された跡」のようなオリンポス火山が見えていますね。右下に太陽湖があるはずですが、まだ縁寄りのためかよく分かりません。南極冠ははっきり見えました。北極側も青白かったのですが、火星自身の影が左やや上寄りにかかっていますので、この画像では暗く潰れてしまってます。

火星は9月初旬まで視直径が20″以上あり、観察好期です。接近が終わったらイベント終了…ということではありませんので、目を向けてみてください。

さらに明け方までの2時間、彗星と超新星を撮影しました(下画像/全て天体用白黒カメラです)。このうち、ジョンソン周期彗星(48P)は初撮りでした。火星とあまり変わらない低空のため、写りがとても悪いです。12等台とのことですが、右やや下向きに淡い尾が認められます。いっぽうジャコビニ・ツィナー周期彗星(21P)は想像以上に尾が伸びており、画面からはみ出てしまいました。向こう1、2ヶ月が見頃です。晴れたらぜひどうぞ。

  • 20180814ジョンソン周期彗星(48P)

    ジョンソン周期彗星(48P)
  • 20180814ジャコビニ・ツィナー周期彗星(21P)

    ジャコビニ・ツィナー周期彗星(21P)
  • 20180814超新星

    ふたつの超新星


参考:
2018年火星の地球接近に関する記事(ブログ内)

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