薄雲越しの超新星と火星の観察2018/08/05

20180805超新星
昨夜は薄い雲が空を覆い、夜半前は肉眼で1等星がやっと見えるような星空でした。でも23時頃から少し雲が薄くなった気がしたため、星仲間の(の)さんから知らせていただいた超新星を観察しました。

この超新星候補AT2018enbは山形県の板垣公一さんが8月2日夜に発見したもので、ペガスス座の鼻先にある銀河NGC7101に現れました。発見光度が16等台後半だったので昨夜の薄曇りでは写らないかも知れないと思いつつ撮影。結果的に写っていました。すぐ隣のNGC7100にも超新星候補AT2018ebsが光っていたため、図らずも両方を1枚の画像に収めることができました。それにしても暗い…。

超新星観察の後、ちょっと体力が尽きかけていましたが、火星が良く輝いていたためササッと撮影。熟睡してから画像処理を行いました。大気がずいぶん乱れていたのと、いつもの半分ほどしかフレーム数を撮ってないため、荒れ気味の画像です。

20180805火星
右下図は撮影時刻のGuideによる火星図。中央左にかけて小シルチスからシーレーン、中央から右へ向かってキンメリア人の海が暗く見えています。

20180805火星図
衝の頃は火星本体の影によって北側が暗かったのですが、だんだん左上に向きを変えてきたことが分かります。他の画像と縮尺を揃えてみると少しだけ小さくなったことも分かりますよ。一週間も経ってないのに、宇宙の見え方はどんどん変わっていきますね。

参考:
2018年火星の地球接近に関する記事(ブログ内)

今日の太陽と天候2018/08/05

20180805太陽
昨夜から今朝にかけては薄曇り。朝からは晴れてきて気温もぐんぐん上がりました。昨日より少し高めです。

20180805太陽リム
左は13:50頃の太陽。活動領域12717は中央を少し過ぎました。昨日から見えている左端リム近くの明るいところはまだ番号が付いていません。無黒点のまま過ぎてしまうのでしょうか。プロミネンスは右下のものだけですね。昨日左端に見えたものは光球内に入っています。

20180805-1730気象衛星
相変わらず全国的にも気温は暑く、アメダスランキングではトップ10全てが39度を超しました。ただ、今日はそれよりも東北地方の雨が気になります。昨日北海道から次第に南下してきた雨の領域は夜の内に発達し、明け方にはもう大雨の地域がたくさんありました。朝からも雨は止むこと無く、夕方現在もまだ続いています。

右は本日5日17:30の気象衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。「ミニ台風」とでも言えそうな立派な積乱雲の塊が居座っていますね。(もちろん居座ってるわけではなく、北西から南東へ流れる定常状態であるわけですが。)記録的短時間大雨情報も出ました。1時間雨量から12時間雨量のランクでは山形県や秋田県で史上1位あるいは8月1位といった記録も複数出ました。6時間雨量が200mmを越したところもあります。

二日前だったか、あまりの小雨のために山形県で雨乞いが行われたというニュースを聞いたばかり。今週中頃には台風13号の影響も出るでしょう。極端すぎる天候推移には困ったものですね。


20180805-2000降雨レーダー
【追記】 宵から夜の入口にかけ、なんと当地・茨城県にも記録的短時間大雨情報が発表されました。茨城県の記録的短時間大雨情報は昨年2017年7月12日以来です。東北地方の雨雲とは直接関係ないと思いますが、栃木や茨城に積乱雲が発達し、激しい雷雨となったようです。左は気象庁サイトからの引用で、20時の降水ナウキャスト。真っ赤な付近は地元で雷の通り道として知られています。

私の住まいは県の南部なので、晴れている宵のうちは北空が雷で激しく点滅しているのが見えました。カメラで記録しながら30分ほど観察しましたが、ほどなく南部も雲で覆われてしまったため特に何も捉えられませんでした。