小惑星2018LAが地球に落下2018/06/05

20180604-小惑星2018LAの衝突
カタリナ彗星などで名が知られるカタリナ・スカイサーベイ(Catalina Sky Survey)が昨日6月4日、地球へ向かってくる小惑星を月の近くに発見しました。それがなんと数時間後、地球に落下したそうです。

2018LAと名付けられたその小惑星の推定直径は2mから3m。落下場所は南部アフリカ・ボツワナ付近と言うことです。やや離れた南アフリカのオットスダルにある農場監視カメラが、落下する小惑星を捉えていました。YouTubeで公開されているのでご覧ください。(※左はキャプチャ画面。)落下時刻は世界時で4日16:44頃、現地時間18:44、日本時間5日1:44です。金井宇宙飛行士の帰還に重ならなくて良かったですね。

落下に伴う震動が、包括的核実験禁止条約(Comprehensive Nuclear Test Ban Treaty/CTBT)の運用する低周波監視モニターに捉えられ、爆発はTNT爆弾換算で0.3〜0.5キロトンに相当するという分析だそうです。(※参考:広島原爆は約15kt、長崎原爆は約22kt/kt=キロトンは爆発エネルギーの換算単位。)発見後にいきなり落ちてきたことにも驚きですが、たった数メートル程度の小惑星がこれだけの爆発を起こしたことにゾッとします。

20180604-小惑星2018LA
右はNASAのJPL Small-Body Database Browserによる小惑星2018LAの軌道図。アポロ群に属する地球近傍天体(Near-Earth object/NEO)です。ふつう小惑星と地球との距離は最接近時でもそれなりの距離があるけれど、計算上の距離が少数以下二桁までゼロになったものは初めて見ました。

地球に接近する小惑星の監視体制は日に日に強化されていますが、それでも「通り過ぎてからの発見」がかなりあります。「必ず接近前に発見できる」訳ではないことを肝に銘じておく必要があります。

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