すばるに近づく金星と探査機TESSのこと2018/04/20

20180420金星と星団たち
日没後ベランダに出ると、生暖かい風と共に上空から月齢4の月光が降りそそいでいました。二日前の観察と比べると月はもう金星からだいぶ離れましたが、西空をパッと見ればまだ両星一緒に目に飛び込みます。

金星周囲に注目すると、近くにはおうし座のプレアデス星団とヒアデス星団が輝き始めていました(左画像)。私の住む茨城県南ではこの時期19時を過ぎれば少し暗くなるので、この光景を肉眼で捉えることができます。

20180420金星とすばる
今夕の金星とすばるの離角は約6.5°で、小型双眼鏡ではギリギリ一緒の視野に入る程度(右画像)。でも24日には約3.5°まで接近しますから、なかなか豪華な眺めになるでしょう。4月末にはヒアデスにも5°あまりまで接近します。ゴールデンウィークの楽しみのひとつにしてくださいね。なおこれらの画像は画像処理によって空を暗く抑えてあります。実際はもっと明るく感じますのでご注意ください。(暗くなるのを待っていると沈んでしまいます。)

20180420_TESS視位置
ところで前日の19日7:51JSTにNASAが外惑星探索衛星「TESS」(Transiting Exoplanet Survey Satellite)を打ち上げたことはご存じでしょうか。TESSは「トランジット法」つまり恒星の手前を惑星が横切るときの光度変化を利用して遠方の惑星系を捜索する宇宙望遠鏡なのです。

打ち上げられたばかりですが、ふと「どこを飛んでいるのかな?日本から見えるのかな?」と疑問に思って計算したところ、なんとこのヒアデス星団のすぐ側でした。NASA-HORIZONSによる視位置を元にステラナビゲーターで作図したのが左上星図。これによると20日19時頃は最初の画像の左上縁付近にいたことになります。もしかしたら写せるかも!と思ったのも束の間、既にかなり遠くを飛んでおりました。薄暮中の低空と言うこともあり、撮影は難しそうです。以前にテスラのロードスターが打ち上げられたとき撮影を試みましたが写りませんでした。ロードスターは約4×2×1mの大きさですが、TESSは冷蔵庫ほどの大きさなので結構小さめ。既に広がっている太陽電池パドルを考慮してもアマチュアの小型望遠鏡では暗すぎると思われます。

TESSは最終的に「月共鳴軌道」と呼ばれる細長い楕円軌道を周回しますが、現在はその軌道に乗せるためにだんだん楕円を広げて行く「トランスファー軌道」を進んでいます。今後どこかで撮影できることをちょっぴり期待して…。

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