流れる雲のまにまに彗星観察2017/12/27

昨夜は予報に反して透明度の良い夜空でした。ただ快晴というわけではなく、時折やって来るはぐれ雲があって、シューティングゲームのようにどこを通るか予測できないような流れでした。月が沈んだ後、がんばって下の三つの彗星を写しましたが、流れる雲とシャッタートラブルのおかげで、どれも満足する写真に仕上がりませんでした。

パンスターズ彗星(C/2016 R2)は光度のピークを迎えており、青い尾が際立っています。ハインズ彗星(C/2017 T1)は驚くほど明るくなりました。尾もしっかり伸び、わずかに南側へカーブしています。紫金山彗星(62P)は少し雲がかかってしまいましたが、それでも北西に向かっている尾が見て取れます。明日以降はもう夜半前から月明かりの影響を受け始まるので、しばらく淡い彗星たちの撮影は難しくなりそうです。

  • 20171227パンスターズ彗星(C/2016 R2)

    A.パンスターズ彗星(C/2016 R2)
  • 20171227ハインズ彗星(C/2017 T1)

    B.ハインズ彗星(C/2017 T1)
  • 20171227紫金山彗星(62P)

    C.紫金山彗星(62P)


参考:
ハインズ彗星(C/2017 T1)に関係する記事(ブログ内)
パンスターズ彗星(C/2016 R2)に関係する記事(ブログ内)

今日の太陽2017/12/27

20171227太陽
朝からよく晴れています。そして今日も強風が吹き荒れ、近くのアメダスポイントでは正午時点の日最大風速が8.7m/sを叩き出しています。

20171227太陽リム
左は11:20過ぎの太陽。だいぶ右に寄りましたが、活動領域12692がちょっと明るく見えています。プロミネンスは相変わらず小さなものが多いですが、左下にごく淡く見えているものがかなり大きいような…?

2018年始のうるう秒はありません2017/12/27

近年のLOD変化
ふと、今年の1月初めは「うるう秒」が挿入されたことを思い出しました。来年はどうなのでしょうか?

うるう秒が加減されるのは世界時での12月終わりまたは6月終わり。日本時間では元旦9:00直前、または7月1日9:00直前と言うことになります。日本標準時グループのサイトによると、「2018年1月1日のうるう秒はありません。」ということでした。

今年の一日の長さはどう変化したのでしょうか。IERS(International Earth rotation and Reference systems Service/国際地球回転・基準系事業)から今日現在公開されている11月26日までのデータを使ってグラフを描いてみました。左上図は2010年初めから2017年11月26日までのLOD(Length of Day)をそのまま描いたもの。(※このLODは一日の長さそのものではなく「24時間=86400秒に対する地球自転1回に要した時間の差分」という意味で使っています。)グラフ最後の2017年あたりを見ると、夏前までは1日あたり1ミリ秒から2ミリ秒長い状態が続きました。その後やや減ってはいるものの、マイナスには一度もなっていません。

2017LOD積算
では毎日の増加量を足していったらどうなるでしょう?それが右グラフです。うるう秒が挿入された今年始めを原点とし、日々の増減を足していきました。(※実際の増減値はうるう秒挿入毎にリセットされるわけではありません、念のため。)11月26現在、年始から約336ミリ秒の増加でした。

1年365日ありますから、1日あたり3ミリ秒ずつ増えたら1年で確実に1秒を越す増加になります。2017年はそこまで行かなかったようですね。このペースだと東京オリンピックの年までうるう秒はないかな?それとも2019年頃に入るかな?微妙なところですね。みなさん、次はいつになるか予想してみましょう。

★ブログ内で「日の出・日の入り」や「暦」をテーマに取り上げた関連記事・アーカイブは別ページにリストアップしています。日出没時刻やその最早最遅日は年や場所で変化しますから、記事日付をよく確認の上ご覧ください。