台風27号が発生 ― 2017/12/21
台風になるかも知れない熱帯低気圧として昨日発表されていたものが、本日21日3:00に台風27号「TEMBIN/テンビン」となりました。直前の台風26号発生から6日と18時間後で、台風26号はまだ活動中ですから現在はダブル台風となっています。
左は27号発生時刻である本日3:00の気象衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。夜間なので赤外画像で、日本は右上に写ってます。赤点円は各台風中心の直径1000km円で、右が27号、左が26号。27号は26号が発生した場所に近く、今後も同じようなルートを通るのではないかと予想されます。26号の移動が極端に遅かったため、フィリピンでは大雨による洪水・土砂崩れ被害が甚大でした。そこへまた27号が接近するわけで、とても心配です。
名前の「テンビン」は日本命名の星座名「てんびん座」のこと。現在明け方の南東に、木星と一緒に登ってきます。 (※右は13日明け方撮影の画像ですが、Libというのはてんびん座Libraの略号。)黄道十二宮のひとつですね。今年の13号も「ハト」(はと座)という星座名でした。
近年で12月に2つ発生したのは2014年の22号と23号で、23号の発生日はなんと12月28日。年末まで気を抜けませんね。12月の発生数平年値は1.2個で、統計上最も発生が少なくなるのは2月です。
再び薄暮のISS、明け方のハインズ彗星も成長 ― 2017/12/21
昨夕から今朝も穏やかに晴れました。連日晴れるのはありがたいことですが、三日に1回は透明度がガタッと落ちて、晴れていても星が少なく感じることがあるから不思議です。
昨夕は薄暮の中に綺麗な二日月が浮かんでいましたが、折良く国際宇宙ステーションが側を通りました(左画像)。月の上、ごく薄く見える点線がISSの軌跡。点線になっているのは露光2秒+間欠1秒で撮影しているからです。まだ明るい時間なのでISS自体がはっきりせず目視が遅れ、撮影開始のとき既に写野内でした。空の明るさもどんどん変わるため比較明合成がやりにくく、事後の画像処理にとんでもなく時間がかかりました…。
このISSはすでに金井宇宙飛行士が乗り込んでいます。19日宵の撮影画像と対照的ですね。
明け方前には彗星をひとつだけ撮影しました。日々明るさを増しているハインズ彗星(C/2017 T1)です(右画像)。人工衛星多すぎですね。天体用白黒カメラを使ったおかげで、淡い尾の広がりまで写すことができました。
でも、またしても写野のセンターを外してしまいました。(※右画像はこれでもトリミングしています。元画像はかなり端っこでした。)どうも様子がおかしいと思いあれこれ調べたところ、使っていた星図ソフトの彗星軌道要素が古いものに差し替わっており、間違った位置に望遠鏡を向けていたことが判明。時々新規に入れ替えていたはずなのに、古いファイルに戻ってしまうとは…。何が原因か不明です。
うみへび座からかに座に移ったハインズ彗星はクリスマスの夜にプレセペ星団近くを通過します。この頃は12等台になっていますから、それなりの望遠鏡で眼視観察も可能でしょう。あと20日ほどで光度のピークを迎える予定です。
参考:
ハインズ彗星(C/2017 T1)に関係する記事(ブログ内)
昨夕は薄暮の中に綺麗な二日月が浮かんでいましたが、折良く国際宇宙ステーションが側を通りました(左画像)。月の上、ごく薄く見える点線がISSの軌跡。点線になっているのは露光2秒+間欠1秒で撮影しているからです。まだ明るい時間なのでISS自体がはっきりせず目視が遅れ、撮影開始のとき既に写野内でした。空の明るさもどんどん変わるため比較明合成がやりにくく、事後の画像処理にとんでもなく時間がかかりました…。
このISSはすでに金井宇宙飛行士が乗り込んでいます。19日宵の撮影画像と対照的ですね。
明け方前には彗星をひとつだけ撮影しました。日々明るさを増しているハインズ彗星(C/2017 T1)です(右画像)。人工衛星多すぎですね。天体用白黒カメラを使ったおかげで、淡い尾の広がりまで写すことができました。
でも、またしても写野のセンターを外してしまいました。(※右画像はこれでもトリミングしています。元画像はかなり端っこでした。)どうも様子がおかしいと思いあれこれ調べたところ、使っていた星図ソフトの彗星軌道要素が古いものに差し替わっており、間違った位置に望遠鏡を向けていたことが判明。時々新規に入れ替えていたはずなのに、古いファイルに戻ってしまうとは…。何が原因か不明です。
うみへび座からかに座に移ったハインズ彗星はクリスマスの夜にプレセペ星団近くを通過します。この頃は12等台になっていますから、それなりの望遠鏡で眼視観察も可能でしょう。あと20日ほどで光度のピークを迎える予定です。
参考:
ハインズ彗星(C/2017 T1)に関係する記事(ブログ内)
今日の太陽 ― 2017/12/21
カムチャッカ半島のベズイミアニ山が噴火 ― 2017/12/21
昨日20日12:55JST頃、カムチャッカ半島のベズイミアニ山(Bezymianny)で大規模な噴火がありました。噴煙は高度15kmにおよんだとのこと。左画像はKVERT(Kamchatka Volcanic Eruption Response Team)サイトからの引用で20日のベズイミアニ山噴煙。壮大すぎますね…
KVERTサイトで直近の警報履歴を見ると、20日の噴火(レッドアラート)の前は18日にオレンジアラートが出ていましたが、それ以前は10月初旬まで何もありませんでした。
NASA-WORLDVIEWサイトからMODIS(Terra)の画像を引用します。下左・全体図の赤枠を拡大したのが下右に並ぶ三画像。三日間の変化を見てください。雲があるのではっきりしませんが、19日には噴煙がたなびき(画像内の赤矢印)、本日の画像では北東方向に灰で汚れた地形が確認できます。
今日昼現在アラートはオレンジに下がりましたが、火山活動と共に拡散してゆく火山灰の影響が心配されます。