明け方に月と惑星たちが接近2017/12/14

20171214明け方の東空
今朝方まで夜通しよく晴れました。透明度のふらつきがありましたが、まずは流星群のピークに併せて晴れてくれたのはありがたいこと。街中でもかなりの流れ星を見ることができました。

流星の観察リポートは15日のブログでまとめることにして、当記事はそれ以外に平行して観察したものをご紹介。まず明け方の天体会合です。夜明け前に登った月はもうかなり細く、近くには火星と木星がいました。

左画像はその全てを一枚に収めたもの。月と横並びのやや明るい星が火星。そして下のほう、木陰の間でギラギラしているのが木星。1日前の撮影ではかなり広角でないと収まりませんでしたが、今朝は85mm+APS-Cの縦画角で綺麗に収まりました。細い月でも露出をかけると白く飛んでしまうため、バランスを取るのが難しいですね。

20171214月と火星の接近
さらに、月と火星のみ軽望遠レンズで切り出してみました(右画像)。火星はいま暗い時期ですから、あまりインスタ映え…じゃなかった、写真映えはしませんが、これもひとつの接近記録と言うことで貴重です。明日15日明け方は月と木星が接近しますよ。

時間は遡りますが、明け方を待つ間に彗星を3つ撮影しました。ここ1ヶ月ほどときどき撮っていたものばかりですが、日々変化してとても面白くなっています。彗星・小惑星遷移天体エケクルスは10日の記事12日の記事の各画像と比較すると、どんどんコマが広がってフワッとしてきたことが分かります。こんなに短時間で変化するのを見ると、2007年10月のホームズ彗星(17P)を思い出します(下記掲載画像を参照)。

パンスターズ彗星(C/2016 R2)は一段と青さを増していました。本当に不思議な色合いです。しばらく目が離せません。北極星から離れつつあるアサシン彗星(C/2017 O1)ですが、まだ存在感のあるエメラルド色のコマが確認できました。赤道儀で撮影し辛い位置なので苦労しました。なお全ての彗星画像は上方向が天の北、上下画角は約0.7°、彗星基準のコンポジットです。

  • 20171213夜・エケクルス彗星(174P)

    エケクルス彗星(174P)
  • 20171214パンスターズ彗星(C/2016 R2)

    パンスターズ彗星(C/2016 R2)
  • 20171214アサシン彗星(C/2017 O1)

    アサシン彗星(C/2017 O1)


★参考:ホームズ彗星のアウトバースト(2007年秋から冬)
わずか数ヶ月の間に明るさや形状が大きく変化しました。下記画像は全て同じ機材の同一画角(ほぼノートリミング)によるものです。こういった激変動をアウトバーストと言います。

  • 20071029ホームズ彗星(17P)アウトバースト

    ホームズ彗星(17P)
    2007年10月29日
  • 20071108ホームズ彗星(17P)アウトバースト

    ホームズ彗星(17P)
    2007年11月08日
  • 20071205ホームズ彗星(17P)アウトバースト

    ホームズ彗星(17P)
    2007年12月05日
  • 20071230ホームズ彗星(17P)アウトバースト

    ホームズ彗星(17P)
    2007年12月30日

参考:
パンスターズ彗星(C/2016 R2)に関係する記事(ブログ内)

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