明け方に観察できた暗い天体たち ― 2017/11/16
昨夕から雲が出て、夜半過ぎまで曇ってしまいました。でも1時過ぎ頃からゆっくり雲が引き始めたので、いくつかの天体を観察しました。月明かりの影響が無くなるこの時期を狙って撮影したかった暗い天体です。
まずはふたご座からぎょしゃ座へ移動している小惑星ファエトン(左画像、▲印の恒星状天体)。現在15等程度です。この天体は小惑星の分類ながら、ときおり彗星活動も確認されてきた天体で、彗星の成れの果てと考えられています。
毎年12月中旬に見ることができる「ふたご座流星群」の母天体としても有名で、今年の流星群に合わせるように10等級まで増光する見込みです。また最大級の地球接近小惑星のひとつでもあり、今回は12月17日8時JSTごろに約1030万kmまで地球へ近づきます。
次は期待の新彗星であるハインゼ彗星(C/2017 T1)。番号の通り、今年の10月に発見されたばかりです。現在は16等程度。少し前から何度か挑戦していたのですが、やっと写りました。暗すぎてはっきりしないので、右画像は白黒反転してあります。画像中ほどの▲印の天体が彗星です。他の観測者からの報告にもありますが、西向き(画像右方向)に小さな尾が見えているようです。画像右上の輝星はうみへび座14番星(HIP43305)。
ハインゼ彗星は現在明け方に見えるうみへび座にひっそり輝いていますが、年末から来年1月にかけて天の北極に近づきながら9等台になる予想で、これまた楽しみな彗星ですね。(※記事下に星図があります。)
ラストはしし座と一緒にだいぶ高く昇るようになった紫金山彗星(62P)。10等級程度です。これはもう今が最盛期で、12月に入ったら暗くなり始めるでしょう。緑色のコマが美しく広がっています。尾は見えないようです。なおこれらの画像はいずれも彗星位置基準コンポジット、上方向が天の北方向、約32分の露出、上下画角は約0.7°です。
明け方には細くなった月がスピカや火星と共に東の空を飾っていました。もうアルクトゥルスが薄明の中で高くなり始めていますよ。
【おまけ】
ステラナビゲーターによるハインゼ彗星の星図を掲載しておきます。ファインディングの目安にご利用ください。
参考:
ハインズ彗星(C/2017 T1)に関係する記事(ブログ内)
まずはふたご座からぎょしゃ座へ移動している小惑星ファエトン(左画像、▲印の恒星状天体)。現在15等程度です。この天体は小惑星の分類ながら、ときおり彗星活動も確認されてきた天体で、彗星の成れの果てと考えられています。
毎年12月中旬に見ることができる「ふたご座流星群」の母天体としても有名で、今年の流星群に合わせるように10等級まで増光する見込みです。また最大級の地球接近小惑星のひとつでもあり、今回は12月17日8時JSTごろに約1030万kmまで地球へ近づきます。
次は期待の新彗星であるハインゼ彗星(C/2017 T1)。番号の通り、今年の10月に発見されたばかりです。現在は16等程度。少し前から何度か挑戦していたのですが、やっと写りました。暗すぎてはっきりしないので、右画像は白黒反転してあります。画像中ほどの▲印の天体が彗星です。他の観測者からの報告にもありますが、西向き(画像右方向)に小さな尾が見えているようです。画像右上の輝星はうみへび座14番星(HIP43305)。
ハインゼ彗星は現在明け方に見えるうみへび座にひっそり輝いていますが、年末から来年1月にかけて天の北極に近づきながら9等台になる予想で、これまた楽しみな彗星ですね。(※記事下に星図があります。)
ラストはしし座と一緒にだいぶ高く昇るようになった紫金山彗星(62P)。10等級程度です。これはもう今が最盛期で、12月に入ったら暗くなり始めるでしょう。緑色のコマが美しく広がっています。尾は見えないようです。なおこれらの画像はいずれも彗星位置基準コンポジット、上方向が天の北方向、約32分の露出、上下画角は約0.7°です。
明け方には細くなった月がスピカや火星と共に東の空を飾っていました。もうアルクトゥルスが薄明の中で高くなり始めていますよ。
【おまけ】
ステラナビゲーターによるハインゼ彗星の星図を掲載しておきます。ファインディングの目安にご利用ください。
参考:
ハインズ彗星(C/2017 T1)に関係する記事(ブログ内)