2017年最恐となった台風21号2017/10/21


20171021-0300台風21号
台風21号は21日3時現在、中心気圧が925hPa、最大風速95ノット(50m/s)、強風域直径は900海里(1700km)と、三拍子揃った今年最恐の「超大型で非常に強い台風」に成長してしまいました。しかも上陸コースを進行しつつあります。存在中にこの規模の時期を有し、かつ上陸した台風は2011年の台風6号以来でしょうか。

左は本日3時の衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図・経緯線等は筆者)。夜間のため赤外波長の白黒画像です。すでに南西諸島は強風域で、台風の影響を受けている雲の渦は本州まで届いています。あまりにも大きいですね…。

大きさを実感していただくため、気象庁サイトから予報図を下に引用しました。下左図は本日21日正午の予報図。また下右図は今年7月頭に長崎へ上陸し、北九州豪雨の先駆けとなった台風3号の図。両図とも縮尺は全く同じです。比較するまでもなく、台風3号の強風域(黄色円)は台風21号の暴風域(赤色円)にすっぽり入ってまだ余裕ありますね。つまり台風21号は暴風域だけでも小型台風以上の大きさを持つ超巨大台風ということです。同じ台風なのにこんなに違いがあるとは驚き…。くれぐれも24時間以上早めの対策、そして、より長時間耐えうる対策を心掛けてくださいね。

  • 20171021-1200台風21号予報

    2017年10月21日12時・台風21号予報
  • 20170704-0600台風3号予報

    比較:2017年7月4日6時・台風3号予報


1977年から2016年までに発生した台風1019個の中で、これ以上強い形容のない「超大型で猛烈な台風」となったのは以下の12個です。(カッコ内の数値は最大風速・強風域直径です。)

1979年20号(140ノット・1000海里)、 1983年5号(120ノット・900海里)、
1984年22号(120ノット・1000海里)、 1987年13号(105ノット・1200海里)、
1987年15号(110ノット・900海里)、 1987年20号(105ノット・850海里)、
1990年19号(120ノット・900海里)、 1990年28号(105ノット・850海里)、
1991年23号(115ノット・850海里)、 1994年24号(110ノット・950海里)、
1997年25号(110ノット・1200海里)、 1998年10号(110ノット・950海里)