2017年の真夏日地点数と熱中症搬送人員2017/10/19

2017年・真夏日と熱中症
昨日までに消防庁から今年9月までの熱中症搬送人数(確定値)が正式に発表されましたので、今年2017年の真夏日と熱中症グラフを描いてみました。2011年以降毎年このグラフを作ってきましたが、まとめてアーカイブ「真夏日と熱中症」に掲載してあります。

直近3年間の傾向を見るため、一部データを右下表に引用します。これによると搬送人数は例年並みの5万人越えでしたが、亡くなった方は2015年の半分になっています。同様の減り方だった去年を下回りました。月ごとに比較すると8月の激減が影響したようですね。

【熱中症搬送人数】
2017年2016年2015年
搬送人員死亡搬送人員死亡搬送人員死亡
5月340122788129043
6月348113558330322
7月267023118671292456739
8月173021421383242392560
9月209804012214241
合計5298448504125955852105


【真夏日と猛暑日地点数】
2017年2016年2015年
真夏日猛暑日真夏日猛暑日真夏日猛暑日
5月108021126012160
6月168902128216670
7月1505581211000439104901014
8月132591115167592577121801766
9月2666154912314690
合計337491930365043041270222780
今年の8月が極端に寒かったかと言えばそんなことはありません。真夏日と猛暑日の月毎地点数も右に掲載しましたが、8月は2015年より多いほどです。また7月は2015年の1.5倍もありました。こんな状況で搬送が跳ね上がらないのは好ましいことですが、それでもゼロにならないのは惜しいことです。

以前の記事に書きましたが、真夏日地点数と搬送人員が完全に対応しているわけではなく、急に暑くなるような「変化点」に増加する傾向があることや、「熱中症にかかった場所」「状況」「年齢」など多岐にわたる分析をしないと真相は見えてこないでしょう。熱中症ピーク時に予定されている2020年の東京オリンピックも心配です。

10月に入り関東や東北以北では寒い日が続きます。でも全国を見るとまだ真夏日地点数は毎日のように数十地点もあり、10月下旬でも暑い地域があることが分かります。急な出張や旅行などで気温が極端に違う地域にお出かけの方は、暑さ寒さに参ってしまわないようご注意くださいね。