九州・新燃岳が6年ぶりに噴火 ― 2017/10/11
朝から盛んに報道されていますが、本日朝5:34ごろ九州南部の霧島連山・新燃岳が6年ぶりに噴火しました。昼過ぎ現在、気象庁による噴火警戒レベルは3です。左は気象庁ライブカメラの映像。
噴火の様子は気象衛星ひまわりが捉えていました。右下のカラー衛星画像は9:00から1時間おきに11:00までの全球画像をトリミングしたもの(画像元:RAMMB/画像処理は筆者)。東に流れてゆく煙が見やすいように加工しています。
報道によれば、噴煙が300mほど上がったとのこと。また風下の宮城県では大量の火山灰が積もったようです。衛星画像では太平洋の相当遠くまで噴煙が流れているようですね。どこまで流れたのが気になったので、衛星画像を更に詳しく見てみました。 下に並べた画像は白黒反転してから煙のコントラストを上げて、地図や経緯線(1°マス目)を重ねたもの。8:00から2時間おきに16:00まで並べました。火山位置は赤丸のところです。雲や海面も混じっているのではっきりしたことは言えませんが、朝は太平洋まで届いてなかった煙状のものが、午後には大きく蛇行しつつ経度幅2°以上、緯度幅1.5°以上の不規則な拡散を見せています。
新燃岳のある緯度32°付近は経度1°が約94km相当。もし画像の煙状のものが噴煙由来なら、10時間あまりの広がり幅は約200km四方程度の計算になるでしょう。地面に落ちない細かな粒子が、夕方までにもう四国に届いているかも知れませんね。お近くの方いらっしゃったら、空のくすみ具合や朝焼け・夕焼けの色など色々観察してみてください。数日間変化を追ってみるのもいいでしょう。