明け方の空で金星とプレセペが接近2017/09/04

20170904金星とプレセペ星団の接近
夜半前は晴れが持っていたのですが、明け方にかけて雲が多くなってしまいました。でも時々晴れ間が思わせぶりに通ってゆきます。淡い彗星など時間がかかる撮影は無理ですが短時間で済む対象なら何か観察できそう…。微かな期待を胸に、タイミングを待ち続けました。

実はここ数日、明け方に昇るかに座のプレセペ星団と金星が接近しています。昨日朝に撮ろうと思っていましたが夜半前から撮影の連続で体力が続かずキャンセル。今日こそはと思っていたのです。

薄雲があったもののうまくタイミングを合わせ撮影したのが左画像です。明るいのが金星、対面にパラパラと星が集まっているところがプレセペ星団(M44)です。既に天文薄明が始まっている時間でした。雲で北極星が見えませんでしたが、何とかガイドがズレずに済みました。薄雲のおかげで金星の光芒が大きいですね。

20170904金星の光環
この薄雲による光芒のおかげで、「金星の光環」も楽しめました。右は別のショットから金星をトリミングしたもの。左側がノーマル、右側は色彩やコントラストをかなり強調しています。よく見ると二重目の赤いリングまで確認できますね。(※金星は明るいので条件さえ良ければもっと鮮やかに出現します。)時々この光環が地面に対して垂直方向に楕円に伸びることがありました。金星柱のような現象なのか、それとも別の理由なのか色々確かめようとしましたが、ほどなく雲に覆われてしまいました。

プレセペ星団は黄道から1°余りしか離れてない星団なので、黄道面から大きく離れない惑星や月、小惑星や彗星との共演を度々見ることができます。次に金星と接近するのは来年2018年6月20日前後の夕空。至近では今月17日明け方、細くなった月が5°ほど下側に並んで輝きますよ。

参考(いくつかの接近例):
小惑星ベスタが衝です(2017/01/18)
プレセペ星団に近づく金星(2015/06/10)
街角の星見会で空を楽しむ(2015/04/26)

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