今日の日本は多くのところで雨模様ですね。当地・茨城は正午現在まだ雨が降り出していないものの、朝から5m/sを越す強風が続き、夜はしっかり降りそうです。さて、昨日発生した熱帯低気圧は勢力を強め、本日9時に台風「MUIFA／ムイファー」となりました。今年の1号です。直前の台風となる2016年の26号発生から125日6時間、消滅からは119日6時間が経過しています。

現在西北西に進んでいるようですが、気象庁の予報では28日から29日にかけて急速に北東向きへと変わるようです。予報通りなら、小笠原付近をかすめる可能性もありますね。昨年から続く水不足の一助になれば良いのですが、そう人間の思惑通りに行かないのが自然の理…。

左は本日9時の気象衛星画像（画像元：NICTサイエンスクラウド／経緯線などは筆者）。赤点円は台風中心の直径1000km円です。ぱっと見た印象は昨日とさほど変わりませんが、中心を覆う雲の厚みや大きさは拡大してますね。画像上部には日本を覆う雨雲の帯が見えます。因みにMUIFAという名前は台風命名としてマカオから出された名前で、「すもも」（梅花）という意味だそうです。

日本では「台風の卵」として発表されませんでしたが、約二週間あまり前にもこの台風1号の5度ほど南側に熱帯低気圧が生まれています。右下図は4月13日9時の気象庁による地上天気図（着色は筆者）で、赤丸がその熱帯低気圧。天気図の右上にインポーズしてある図はJTWCから15日に発表された進路予報です。

この熱帯低気圧は今回の台風1号のようにUターンの予報が一度も出ることなく、台風にならないまま真っ直ぐフィリピンの島々を通過しました。発生位置や気圧配置のわずかな違いで進路が大きく変わるので、台風は本当に怖いなぁと思います。

参考：
2016年の台風1号が発生しました（2016/07/03）