はやぶさ2は小惑星を見つけられるかな?2017/04/21

はやぶさ2位置(回転座標系)
小惑星リュウグウに向かって順調に飛行を続けている探査機「はやぶさ2」ですが、先日ニュースで「飛行中に別の小惑星発見をもくろんでいる」と耳にしました。う、浮気者ぉぉ(笑)。

詳しくはJAXA「はやぶさ2プロジェクト特設ページ」のトピックスをご覧いただければ理解できるでしょう。現在はやぶさ2は地球のL5(ラグランジュ点のひとつ)付近を飛行中で、ここには地球トロヤ群小惑星の存在が期待できます。リュウグウ接近に向けてのカメラテストを兼ねてあちこち写し、あわよくば小惑星を見つけてしまおうということです。

前出記事中に太陽−地球固定系(回転座標系)で描いた分かりやすい図が出ていますが、なにぶん小さい画像なので、自分であらためて描いてみました(左図)。ただし各天体の位置は当初計画されたものを使っており、飛行中の微調整は反映してませんのでご了承ください。またZ軸(黄緯方向/図に垂直な軸)のずれは微少なので無視して描いています。

この図は地球公転を止めてしまう代わりに、その他の天体を公転と逆回りに回転させています。こうすると図上の地球は固定されるため、太陽・地球に対する探査機・小惑星の相対位置関係がひと目で分かります。縦横の目盛り数値は天文単位(1AU=149597870700.0m)。地球のL4とL5は図の位置にあり、地球から見れば黄道に沿ってそれぞれ太陽の60°西と60°東になります。

20170421日没時の星図
小惑星とはやぶさ2のプロットは毎月1日、11日、21日の位置をやや大きく描きました。今日(4月21日)はL5近くでオレンジ正三角形から右へ抜けた最初の太青丸印の位置になります。うまくトロヤ群小惑星が見つかると良いですね。

「今日の日没の瞬間に星空が見えたとしたら」という想像図をStellariumで描いたのが右図です。L5は黄道に沿って太陽から60°東ですから、ふたご座の足元あたりですね。実際の探査機は黄緯方向のずれがあるので、黄道から南に少し離れた「オリオンの棍棒」付近になります。更にざっくり言うと、黄道十二宮のひと星座幅を30°と考えて、現在のはやぶさ2は太陽から黄道星座ふたつぶん離れたところ、という超アバウトな言い方もできるでしょう。

ちなみに右図の黄道に沿ってボーッと薄明るくなっているのは、小惑星の成れの果てとも言われる「黄道光」。環境悪化と春の気象条件よって日本では夕空の黄道光がほとんど見えないかも知れませんが、黄道が高くそそり立つ2月から4月頃は夕方の黄道光が見やすい時期でもあります。万が一透き通るような夕暮れに遭遇できたら、薄暮が終わる頃に探してみてください。その黄道光が伸びる先端に「はやぶさ2」が飛んでいますよ。

参考:
はやぶさ2、打ち上げ二周年(2016/12/03)

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