急速に回復した夜空の星月を楽しむ2017/04/12

20170412夜桜と満月
10日夜から下り始めた空模様。昨日11日は朝から日暮れ後までずっと雨続きでした。ところが夜半前に外を確認すると嘘のような快星。透明度も良い感じです。満月夜なので無理して望遠鏡は出さず、こんな夜ならではの楽しみ方で空を眺めました。

20170412_月・木星・スピカの接近
夜半過ぎに南中を迎えたまん丸い月の側には木星とスピカが光っていました。(月と木星は11日明け方に最接近しましたが、当地は雲が厚くて全くダメ…。)今朝1:00頃撮影した三天体の様子は右の通り。段階露光で月のまぶしさを消してみましたが、それでも微光星は写し取れませんでした。衝を過ぎた木星ですが、スピカからだいぶ離れましたね。

お次に挑戦したのはタットル・ジャコビニ・クレサーク彗星(41P)とジョンソン彗星(C/2015 V2)の同時撮影。いま明るくなっているこのふたつの彗星はかなり近くにいるのです。

20170412_41PとC/2015V2
4日後の16日あたりに離角11°あまりまで最接近するので、ボチボチ同一写野に収めることができるというわけ。月明かりで背景が明るいため練習のつもりでカメラを向けましたが、意外に良く撮れました。現在ふたつの彗星はりゅう座とヘルクレス座の別々の領域に分かれてますが、21日からは両星ともヘルクレス座に輝きます。でも月光に負けない明るい星が無いため、カメラを所定の位置に向けるのは結構大変かも…。

夜明けが近づくと薄雲が張り出しました。西に傾いた月が朧に光り、とても幻想的。誘われるがまま近くの公園まで出かけ、夜桜と一緒に撮影したのが冒頭のショットです。桜は水銀灯に照らされて変な色合いでしたが、画像処理で桜色になるよう施しました。でもそうすると月がパープルムーンに…。やはり人工灯下では良い写真が撮れませんね。

20170412金星(明けの明星)
薄明が始まっていた東側も雲がかかり始めましたが、低空にギラギラ光る金星が見えたので、桜並木のシルエットを前景に記念撮影(右画像)。金星の背景に微光星が幾つか写っていますが、うお座の「西の魚」の星々です。

明けの明星に転じた金星は5日に確認済みでしたが、この時はまだ低すぎて撮れませんでした。今朝は十分な高さとなり、ほどよい明るさの薄明とマッチしたステキな眺めを堪能できました。(※ちなみに当記事中の画像は全て85mm+APS-C同一機材で撮ってます。)

参考:
タットル・ジャコビニ・クレサーク彗星(41P)に関係する記事(ブログ内)
ジョンソン彗星(C/2015V2)に関係する記事(ブログ内)

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