今日の太陽2017/03/19

20170319太陽
昨夜から今朝にかけては晴れたものの、透明度が著しく悪く、見た目上は雲らしい雲が無いのにぼんやりした星空でした。月も終始オレンジ色に感じました。今朝からは次第に晴れ渡りましたが、少なくとも昼直前の時点ではまだ透明度が落ちたままです。

20170319太陽リム
左は10:20過ぎの太陽。太陽を撮影するといつもの設定値より明るくしないと写らないほどで、このことからも透明度が落ちていることが分かります。ただ、大気の状態は落ち着いており、比較的鮮明に写りました。相変わらず活動領域はなく、プロミネンスも小さいものばかりですが。6日頃から無黒点なので、今日で連続無黒点2週間となります。

明日は春分で「原点に戻る日」なので、太陽(地球)にとっては今日が“年度末”となります。新年度も穏やかに空の観察ができますように。

PM2.5が高濃度になってます2017/03/19

20170319_1200気象衛星
スギ花粉による花粉症が私たちを悩ませる時期ですが、それとともに悩ましいのが大気汚染物質。特にPM2.5はスギ花粉と結合すると健康被害が深刻になるとのこと。今の時期は花粉予報と共に大気汚染物質予報も気にしなくてはなりません。

左は本日12時の気象衛星画像(画像元:NICTサイエンスクラウド)。日本付近は概ね晴れていますが、大陸から「雲ではない何かモヤのようなもの」が流れ出ているのが分かります。ここに写っているものが全て大気汚染物質ということはありませんが、少なくとも「日本に届くような大気の流れがある」ことは見て取れるでしょう。

ところで、この連休には大陸から飛来するPM2.5の濃度が高くなる予報が出ています。あちこちにある予報サイトを見ると、19日夜から20日朝にかけて北海道を除く全ての地域、特に関東を中心にかなり高い濃度となるようです。

PM2.5濃度変化
環境省による大気汚染物質広域監視システム「そらまめ君」のWebサイトに様々な大気汚染物質の測定データが掲載されていますからご覧になってください。今日12時時点で微小粒子状物質(PM2.5)測定値ランキングの最も高いクラス(71μg/m³以上)には次の四ヶ所の地名が記されていました。

長野県・環境保全研究所
群馬県・桐生市立東小学校
埼玉県・さいたま市役所
埼玉県・所沢市北野

これに加え、私の住所に近い茨城県・取手市役所の計・五ヶ所について、ここ一週間のPM2.5濃度変化をグラフにしたものが右上図です。見ると、今日は確かに最大値を記録していますね。試しに12時点で全国データを集計したら、有効観測数に対して約1割の地点で51μg/m³以上でした。

20170319北京・PM2.5濃度(24時間)
決して「大陸に近い西側ほど高濃度」という訳ではなく、回り込んだ大気が離れた場所へ運んでしまうのです。原発事故時の放射性物質拡散もそうでしたね。気象はコントロールできません(すべきではありません)から、PM2.5の発生を抑える以外に根本的な解決はないでしょう。

参考までに、本日12時までの24時間、北京でのPM2.5濃度変化がどうであったか、左図が示しています(環境省サイトから引用)。かなり高い今日の関東と比較して3倍!大丈夫なのでしょうか…。