明け方の月と天宮2号の軌跡2016/10/24

20161024_28200月
昨夜は夜半前まで結構良い星空でしたが、深夜月が昇ったころからは晴れと曇りとが交互にくり返しました。まとまった晴れ間がないと暗い天体などはチャレンジできないのでお預けです。

左は4時少し前の月。太陽黄経差282.00°、撮影高度50°弱、月齢22.78です。撮影予定の直前まで雲っていましたが、撮影時うまくどいてくれました。でも大気の揺らぎが激しく甘い像です。昨日の記事に書きましたが、1日前に見えていた月面Xは見えなくなっていました。

さて、予報によると今朝も中国の宇宙ステーション「天宮2号」が見えるようです。10月21日に見たときは北天でしたが、今朝は南天。雲が多かったのですが予報光度が明るかったので、ダメ元で見晴らしよい所まで徒歩移動。予定時刻になると天宮2号がオリオン座付近に登場しました。今回は光度が上がり、オリオンの三つ星よりやや明るい感じ。地平の景色に姿を消すまで肉眼で追うことができました。撮影方向に月がありましたが、近くの樹木に遮光を手伝ってもらってます(右下画像)。

20161024天宮2号
撮影中にどんどん雲が移動してかなり写野にかかってしまいました。人工衛星の撮影はインターバルで多枚数行い、いわゆる「比較明合成」をします。今日は(9秒露出+1秒休み)×15枚。でも雲があると星空より明るいため、星々が負けて「ただの雲写真」になってしまうのです。

そこで右画像は衛星の動きに合わせた短冊状マスクによる特殊な(とても面倒な)コンポジットを行っています。これは今日の天宮2号が雲より速く移動してくれたため使えた技。写野の半分以上あった雲を最小限に抑え、星や衛星の軌跡もうまく表現できました。

参考:
アーカイブ:月の形(黄経差252度以上、288度未満)

今日の太陽2016/10/24

20161024太陽
朝からよく晴れています。日なたは暖かいですが、日陰に入るとヒンヤリ。この傾向はいかにも晩秋らしいですね。

20161024太陽リム
左は10:20頃の太陽。とても静穏です。活動領域12603が右に寄ってきました。あとは目立つものがありません。右リムにいくつもプロミネンスが見えているのがせめてもの救いです。