再び夕空に月と惑星が集合します2016/09/02

201609初旬の惑星
夕空に月と複数の惑星がまとめて見える時期が、9月頭に再びやってきます。ご案内しましょう。(※以下の星図はステラナビゲーターとStellariumを併用しています。)

約1ヶ月前の8月3日記事で、夕空に月と惑星たちがいっぺんに見えることを紹介しました。月は日々移動するので10日も経つと視界から消えてしまいますが、1ヶ月経てば再び似た状況になります。9月上旬も8月上旬同様に月惑星の接近が期待できるのです。ただし惑星も少しずつ居場所を変えますからご用心。

昨日はアフリカで金環日食が起こりましたから新月でした。今日あたりから夕空に月が戻ってきます。左上画像は明日9月3日から三日間の西空低空の様子。時間は日没から30分後です。(計算設定は茨城県つくば市ですが、国内ならだいたい同じ。)実際の空はもっと明るいですから、木星は見つける前に沈んでしまうかも知れません。明日の月齢2.0の極細月と金星との接近はなかなかの見所ですね。

20160905惑星
アーカイブ:多天体の接近現象を見ると、今日9月2日から7日まで月と木星、水星、金星、土星、火星が離角90°以内に収まる計算です。これはあくまで計算上の話。この中で水星は12日の内合に向けて太陽へどんどん近くなっているので、暗くなる前に沈みます。同様に木星も27日に合を迎えるので太陽に近いです。ですから、実際の空では水星と木星は見えないと考えるのが現実的でしょう。

右は9月5日の南から西にかけての空。まださそり座付近にいる土星と火星も一緒に眺めてみましょう。金星は低空ですが、日没と同時に見え始めますから、うまくすれば月と三惑星をいっぺんに見ることができますよ。

今日の太陽2016/09/02

20160902太陽
今日もよく晴れましたが、昨日より薄雲やはぐれ雲が多かったです。気流も不安定でした。

20160902太陽リム
左は14時頃の太陽。左側に見える活動領域12585がとても立派ですね。その右上のダークフィラメントもしっかり見えています。左上リムには微かながら背の高いプロミネンスが見えていました。

きれいな光環と今日の太陽2016/09/03

20160903光環
昨夕から夜半過ぎまでは雲が多かったですが、明け方にはよく晴れました。日が昇るとまた雲が多くなり、増減をくり返しています。昼過ぎから一時青空が広がったのに、夕方が近づくと雲が多くなってきました。

左画像は11時頃の太陽付近。遮光すると肉眼でも見える光環がくっきり現れました。最近太陽の周囲に彩雲をよく見かけていましたが、こんなに整って光環と呼ぶにふさわしい形になったのは久しぶりです。赤い環の三重目まで確認できました。

20160903太陽
前後しますが、左は9:30頃の太陽。東側で撮影できる季節になってきたので、できるだけ午前撮影に切り替えます。薄雲がありましたが、天気が下り坂の予報なのでなんとか撮影しました。

20160903太陽リム
左寄りの黒点を伴う活動領域12585がとても目立ちます。その右上のダークフィラメントもまだ見えます。プロミネンスはほとんど見えませんね。全体的に活動が落ちてきたようです。

台風12号が北上中2016/09/03


20160903-1500台風12号
台風12号は北上しながら南西の島々に被害をもたらしています。

左画像は今日15:00の気象衛星画像(画像元:NICTサイエンスクラウド/経緯線などは筆者)。赤点円は台風中心の直径500km円です。サイズは小さいものの中心気圧が955hPaという低さで、強い勢力を維持しています。この中心気圧は今日3:00から12:00まで続き、15時時点では若干上がってきたものの、今夜いっぱい960hPa前後という予報。進路予報が北北西寄りで、24時間以内の九州上陸が避けられそうなものの、明日夜は分かりませんね。

右下画像は気象庁サイトから本日13:30の降雨レーダー画像。ちょうどこのころ中之島が豪雨に見舞われ、十島村付近で14時までの1時間に約120mmという記録的短時間大雨情報が出されました。

20160903-1330降雨レーダー
常々思うんですが、こうした情報は観測後に数十分遅れて発令されるので、「情報が出た時点でもう手遅れ」ということにならないか心配です。

ちなみにアメダス中之島ポイントの1時間雨量は、13時までが51.0mm、14時までが118.5mm、15時までが102.0mmと、3時間続けての豪雨。3時間降水量の日最大値は272.0mm(14:50までの3時間)に達し、昨日までの同地点観測史上一位記録の164.5mm(2013年6月28日)を100mmも越えてしまいました。