月を二度見る2016/07/23


20160723月
昨夜も相変わらず曇天でしたが、日付が今日23日に変わったころから雲が引き、2時台にはほぼ快晴となりました。南の空に月齢18の月が煌々と輝き、頭上を飾る秋の星座や涼しさも相まって、本当に秋空のような錯覚を覚えました。

左は3時過ぎの月。太陽黄経差は約215.12°、高度は約42.5°。南中を少し過ぎていましたが、あまり大気の揺らぎも感じられず、素晴らしい眺めでした。天文薄明は始まっていましたが、ひと頃よりも少し朝の到来が遅く感じます。アンドロメダやすばるを眺めていると、ほどなく雲がやってきました。望遠鏡を片付けたころには月も星も見えなくなりました。

20160723-1350気象衛星
ところで、7月8日の記事でお伝えしたように、この月は地球が半周ほど自転(=気象衛星が半周ほど公転)したところで気象衛星ひまわりの写野に入る可能性がありました。予想時刻前後の画像を調べると、唯一13:50の画像にギリギリ写っていました(右画像/画像元:NICTサイエンスクラウド)。ほんとうにギリギリで、見逃すところでした……。一日のうちの違う時間帯に(違う手法で)月を二度見ることができたのは、なんとも面白いことです。

今日の太陽とお天気の様子2016/07/23

20160723太陽
昨日は二十四節気の「大暑」でしたが、茨城県は寒いのなんの。茨城だけではなく、東日本全体が平年よりぐっと低い気温でした。今日も朝から雲があって日は遮られ、涼しさは続いています。午後になると少しずつ青空が広がり、太陽が顔を出しました。

20160723太陽リム

20160723-1500-GOESX線フラックス
左は14:55頃の太陽。実は先日7月20日と同様に、アメリカの気象衛星GOESが捉えた太陽からのX線グラフは上昇と下降をくり返しました(右下図)。しかも先日よりずっと強力で、午前中10:46にM5.0クラス、14:00にはなんとM7.6クラスを観測しました。

昼過ぎまで天気が思わしくなかったのでこのピークに気付くのが遅くなりましたが、14:55頃の撮影でもまだ太陽西リム近くに爆発的な活動を捉えることができました。複雑なプロミネンスが見えていますね。リアルタイムで見ているとどんどん形が変化しています。大気の揺らぎが結構あったことが残念でした。西ばかりでなく東側のリムにも複雑な形のプロミネンスが見えますよ。

昨日22日に北陸地方が梅雨明けしましたが、いまだに明けない関東と東北。まだしばらくは不安定なお天気が続きそうです。今日の昼現在、太平洋上に台風の卵である熱帯低気圧ができています。もしかしたら台風に発達するかも知れませんが、本州からほど遠いコースを進むようです。利根川ダム統合管理事務所発表、今日15時現在の利根川上流8ダムの貯水状況は下表の通りでした。

【利根川上流8ダムの貯水状況・2016年7月23日15:00現在】
場所貯水量(万m³)貯水率(%)0:00からの変化
下久保ダム3822.244.970.17%↓
矢木沢ダム3606.131.220.27%↑
奈良俣ダム4410.861.260.09%↑
草木ダム2953.296.830.04%↑
藤原ダム1542.1100.000.00%→
渡良瀬貯水池1224.2100.000.00%→
相俣ダム1016.195.860.39%↓
薗原ダム329.7100.000.00%→
8ダム合計18904.455.04
(対平年値:62.60%)
0.01%↓



太平洋に熱帯低気圧がいます2016/07/23


20160723-1500熱帯低気圧
日本の南東、太平洋沖合に熱帯低気圧が発生しています。左は今日23日15時現在の気象衛星画像(画像元:NICTサイエンスクラウド)。日本は画像左上にあります。画像やや右下寄りに、緩やかな渦を巻き始めた台風の卵が見えていますね。

気象庁の発表によると、この熱帯低気圧は現在北東に向かって日本からゆっくり遠ざかりつつあるようです。1日後の予報は中心付近の最大風速が18m/s(35ノット)で、台風の基準である17m/sをわずかに上回りますが、まだ台風2号になるかどうかは分かりませんね。いずれにしても日本に大きな影響は無さそうな気配…

それよりも私としては、熱帯低気圧の右上に見える雲の塊が2015年9月に鬼怒川を決壊させた降雨帯のように見えて気になるのですが。

(24日4:00追記)この熱帯低気圧は24日3:00に台風2号となりました。