今日の太陽2016/04/06

20160406太陽
昨夜からの薄雲が取れませんが、今朝から青空が広がっています。遠くの桜並木がとても綺麗に見えます。

20160406太陽リム
左は9:20頃の太陽。5日ぶりの撮影ですが、黒点や目立つ活動領域などのない寂しい光球でした。少し霞みがかってコントラストが弱く、大気も揺れていました。プロミネンスが小降りながらたくさん出ていて、萌える春といった感じです。

桜が満開です2016/04/06

20160406桜
久しぶりに晴れ間の広がる午後。今日が始業式、明日が入学式という学校も多く、近所の公園は桜の下で遊ぶ子どもたちやランドセルを背負って記念撮影する親子で賑わっていました。

当地・茨城県南はほぼ桜が満開です。もちろんまだ1、2割がつぼみだったり、半分ほど散ってしまった幹もあります。私が定点観察しているこの幹は開花が3月24日でしたので、二週間足らずで満開まで到達。天気が崩れ気味で気温が少し低かった印象ですが、良い時期に満開となったものですね。ひしめく花々の向こうには、さわやかな青空。枝にはもう若葉が芽生え始めました。

木星と衛星が恒星を隠します2016/04/07

20160412木星の恒星掩蔽
一週間ほど後の4月12日と13日に、それぞれ木星やその衛星が恒星を隠す「掩蔽現象」があります。慣例的に「恒星食」と表現をすることもあるけれど、正しくは「食」ではなく「掩蔽」です。いささかマニア向け現象のせいか、はたまたそれなりに機材が必要なせいか、詳しい情報があまりありません。そこで、精度に定評がある「GUIDE」というソフトでシミュレートしてみました。(※現時点でのGUIDEの最新バージョンは9.1のようですので、それを使いました。)なお今回のシミュレート星図は全て茨城県つくば市が基点ですが、現象は全国的におおよそ同時刻のようです。

対象となる恒星はHIP54057(約7.3等星)というしし座の恒星です。12日23:32頃に木星に隠され、日付が変わって13日2:35頃に木星から現れます。更に13時間ほど経った13日20:56頃に、なんと同じ恒星が木星の衛星ガニメデに隠され、数分後にまた現れるのです。木星からの出現時をのぞき、高度が高い状態で観察できる良好な条件でしょう。

左は一連の現象の流れを7シーン取りだしてシミュレートしたもの。木星の自転軸を縦方向にしています。恒星は緑矢印で示しました。また記事下には木星、およびガニメデそれぞれの潜入・出現付近の時刻をシミュレートした拡大図を載せました。この4シーンは上方向が天の北方向です。木星に恒星が3時間ほど隠される間に、模様がかなり入れ替わりますね。こういう時間経過も併せて楽しめるでしょう。

木星は-2.4等、ガニメデも5.4等で、隠す恒星よりも明るいですから「恒星がパッと消えた」ようには見えません。小型望遠鏡では「重なってしまった」とか「二星が分離できなくなった」というような見え方だと思われます。当日の大気の揺れにも寄りますが、恒星が見えるギリギリまで倍率を上げて観察してみてください。(※肉眼や小型双眼鏡では分離して見えません。)

2015年10月19日に火星がしし座χ星(4.6等星)を掩蔽する現象がありました。(※しし座χ星は今回の恒星HIP54057から約25分角しか離れていません。)惑星が恒星を隠すことは滅多にありませんから、晴れたらぜひ望遠鏡を向けてみてくださいね。

  • 20160412木星の恒星掩蔽(潜入)
  • 20160413木星の恒星掩蔽(出現)
  • 20160413ガニメデの恒星掩蔽(潜入)
  • 20160413ガニメデの恒星掩蔽(出現)

【観察の留意点】
  • 現象の時刻はあくまで目安と捉えて観察しましょう。気象条件やお使いの機材によって、恒星や惑星の見え方は変わります。現象時刻のかなり前に「見えなくなった」ようなことが度々起きます。少なくとも現象の1時間前には確認しておくことをお勧めします。
  • 木星の四大衛星を恒星と見間違えないよう、位置を良く確認してください。恒星HIP54057は四大衛星のどれよりも少し暗いです。
  • 木星の模様は流動体なので、シミュレーション通りには見えません。これもあくまで目安とお考えください。

  • 急速に晴れた明け方のリニア彗星2016/04/08

    20160408リニア彗星(252P)
    昨日は一日花散らしの雨でした。夕方まで続いた悪天は夜半前に回復し、日付が8日になって2時間もすると大部分が星空となりました。でもせっかくの新月夜なのに、湿気がひどくて透明度はがた落ちです。

    薄雲が残っている状態で薄明開始まで1時間余りでしたが、急きょ望遠鏡をセット。なんとか3:47の薄明開始まで10分あまりリニア彗星(252P)を撮影できました。左画像の画角は約5.3°×3.5°、上方向が天の北方向、恒星位置基準の合成処理です。画像下、やや左に球状星団M14を入れてみました。

    撮影画像を見ると6日の撮影時よりもひとまわり暗くなった気がしました。気象や撮影の条件が違うため簡単には比較できませんが、もう肉眼光度以下は確実で、7等台近くまで落ちたと思われます。これからは急速に暗くなるでしょう。まだ見てない方は、向こう一週間がラストチャンスですよ。

    参考:
    リニア彗星(252P)に関係する記事(ブログ内)