今日の太陽2015/12/26

20151226太陽
昨夜は夜半前から雲が出始め、夜明け前は月も見えないほどでした。辛うじて見える晴れ間は透き通るほどの星空だったのに残念です。日が昇ると青空が広がりました。

左は11:30過ぎの太陽。少し風が出ていましたが、この時期に望めないほど安定した像が撮影できました。昨夜の満月といい、本当に恵まれていますね。

20151226太陽リム
中央左下の活動領域12473は今日も明るいですが、すでに今日だけで3回もCクラスフレアを起こしていました。この画像は10:43のC1.6フレアから1時間も経ってない撮影だったようです。その上の12472も少し明るいですね。周囲にプロミネンスはほとんど見えず、左下リムに見えていたものもほとんど光球面に入ってしまったようです。

二週間後に金星と土星が超接近2015/12/26

【2016−2018年に起こる惑星同士の超接近】
日付時刻天体1天体2離角
2016年1月9日(土)13:15金星土星5.0'
2016年8月28日(日)7:31金星木星4.0'
2017年1月1日(日)15:53火星海王星1.13'
2017年4月28日(金)21:18水星天王星5.6'
2017年9月17日(日)3:43水星火星3.3'
2018年3月29日(木)9:50金星天王星4.1'
2018年12月7日(金)23:08火星海王星2.14'
2015年も残りわずか。今年も様々な天文現象がありましたね。空をあまり見ない人でもつい見あげてしまうほど目立つ現象…つまり明るい天体同士の接近もいくつかありました。惑星同士で思い返すと7月1日前後の金星・木星接近(昼間や宵空)、ついで10月下旬から11月上旬の多惑星接近(明け方)の注目度が高かったと思います。

6月30日の記事で「両惑星の模様や形が同一視野で拡大観察できるほどの超接近」ということを取り上げました。この考察が発端で作ったアーカイブ:天体の接近現象一覧(惑星ペア・トップ200)によると、両天体の離角が0.1°(=6')以内に収まる現象は向こう3年で7回あります。(右表は時系列の抜き出し/日本で見えるか・見やすいかといった条件は問わない。)

20160109金星と土星の接近
来年2016年には2回あり、条件は悪いのですが少なくとも双方共に最接近時に惑星が空に昇っています。そのうち先に起こる「金星と土星の超接近」は、なんと二週間後の土曜、つまり2016年1月9日に迫っています(左図)。事前準備がとても大切になりますので、「ぜひ望遠鏡で眺めたい」「拡大写真を撮りたい」という方は今のうちにしっかり準備しましょう。

当日の金星と土星は日の出前(茨城で4時過ぎ、西日本でも30分から40分後)に昇ります。明るくなりきる前に15°程度の高度に達するので、この段階で見られる場合は見ておくと良いですね。ただし6:00時点での離角は20'ほどあるので、「超接近」というほどではありません。呼称に「超」が付くのは、かなり拡大しても一緒に見える近さがあればこそ。少々条件が悪くても、できるだけ近い状態を楽しみたいものです。

【2016年1月9日・金星-土星接近】
時刻離角(’)金星高度(°)
9:0012.8433.38
9:1512.2333.41
9:3011.6033.22
9:4510.9832.82
10:0010.3632.19
10:159.7631.36
10:309.1730.33
10:458.5829.11
11:008.0327.72
11:157.5126.16
11:307.0224.44
11:456.5422.58
12:006.1320.60
12:155.7518.49
12:305.4316.28
12:455.2213.97
13:005.0511.57
13:155.019.09
13:305.056.53
13:455.193.91
14:005.401.24

ところが最接近時刻の13:15になると、今度は西空低くなって高度が10°(茨城)を下回ってしまいます。茨城より南西に離れた地方ほど高く見えますが、例えば鹿児島でもせいぜい18°ですから決して高くないです。そもそも昼間に金星を探さなくてはいけませんし、最接近時刻に晴れるとも限りません。日中の雲がないタイミングに観察を併せる他にないのです。「何時頃にどこに見えて、離角はどれくらいか」ということをよく把握して、臨機応変に対応できることが必要ですね。「こりゃあかん」と感じるなら、お近くの公開天文台や科学館、天文同好会などが観察会を開催していないか調べ、参加すると良いでしょう。

そういうわけで左表を算出しました。南中を迎える9:00から15分おきの両星の離角と金星高度(注:高度は茨城での値)です。できるだけ13:15に近い時刻で、しかも像が悪化しない程度の高度で折り合いを付けましょう。なんとも運が良いことに、2日前の1月7日は月が金星近くにあり、「昼間に月を使って金星を探せる日」(→こちらの記事参照)です。時間が作れる方は、晴れたらぜひ予行演習をしてみてくださいね。

蛇足ながら(自分のチェックも兼ねて)事前準備・確認事項を列記しておきます。

  • 観察時間をある程度絞り、その方位や高度の視界が確保できるか確認。天気急変も考慮(見たい時間に見えないかも)。
  • 昼間の金星を導入する手段を充分検討(雲が多い場合の代替案も/安全のため太陽をできるだけ遮ることができる場所)。
  • 青空のなかで金星は見えても、土星は見えないかも知れません。視野の方向を間違えないような工夫が必要。
  • 自分の望遠鏡やカメラの視野を把握(下記)。最低二種類の倍率の用意が必要。

月面と視野範囲
視野(写野)を見積もるのは、計算で求めるのではなく、実際に月を眺めたり写してみると良いでしょう。視野内で隅々まで良像ということは絶対にないので、カタログ値などはあてにせず、像を見ながら自分が許せる範囲を決めることが大切です。

右はこの年末頃に見える月を想定して作った月面と視野範囲確認チャート。当日使う予定の望遠鏡やアイピース、カメラ、拡大アダプターなどを実際に使って確認しましょう。昼間の白い月の状態で試すと更に良いですね。例えば当日12時頃見るとすると、金星と土星の離角は左上表により約6'。右図で水色の円周上(注:円内ではなく円周ですよ!)にあるクレーターや山々が収差なく良く見える(良く写る)機材の組み合わせが必要です。倍率が小さすぎても大きすぎてもいけません。眼視観察にも写真撮影にも使えるチャートですので、ぜひご利用ください。

参考:
アーカイブ:天体の接近現象一覧(惑星ペア・トップ200)
あと数日で金星と木星が大接近(2015/06/28)
惑星同士の超接近はどれくらいの頻度?(2015/06/30)