今日の太陽2015/12/25

20151225太陽
昨夜は一時小雨が降る天気で、クリスマスの朝もまだ雲が空を覆っていました。昼が近くなると少し青空が多くなりました。

左は11時過ぎ、雲越しに撮影した太陽です。立派になった活動領域12472と12473が良く見えます。

20151225太陽リム
今日はまだフレアの報告は聞いていませんが、明るくて活発のようですね。12470の黒点はついに右縁へ到達しました。明日の昼にはもう見えないかも知れません…。昨日見えた左の大規模なプロミネンスは少し光球面に入ったようです。

クリスマスの夕空2015/12/25

20151225夕空
久々に撮っておきたい夕空が見えました。一日ずっと雲が残ったけれど、北西からとても澄んだ空が広がりつつあります。透明度が高いと夕日は赤くならず、黄色味が強くなります。関東は今夜から正月三ヶ日が終わる頃まで連続して快晴の予報。

低空の生活圏は朝までの降雨で湿気が残り、暖かなクリスマスでした。

20151225内暈
でも日中には右のような淡い内暈や幻日とおぼしき光も見え、上空は冷えているようですね。明日からは放射冷却で冷え込むことでしょう。冷たい風も吹き始めました。冬らしい日々の到来です。

珍しいクリスマス満月2015/12/25

20151225_18000月
今日はクリスマスに満月というナイスなタイミングでした。空模様を気にする方は普段より多いですから、まん丸なお月様が昇っていることに気付いた方はたくさんいらっしゃるでしょうね。

左は本日20:11、ちょうど満月のタイミングで撮影した月。太陽黄経差180.00°、撮影時の高度は41°あまり。この時期にしては驚くほど安定した大気状態で、澄んだ空気と相まってとても美しい姿。聖夜ならぬ「静夜」ですね。見事にクリスマスとマッチしていました。満月ですけれど上側(北側)がわずかに欠けているのもよく分かります。

もちろんどこかの神様が人間の都合を気にして「よーし、今年のクリスマスは特別サービスして満月にしようかな」などと操作していることはありません。(多分…。)たまたまタイミングが合っただけなのですが、滅多にないので何となく嬉しいでよすね。NASAのサイトではわざわざ「Rare Full Moon on Christmas Day」なる記事を掲載しているほどです。

この記事によれば前回は1977年で、今回は38年ぶりとなっていますが、これは英語圏向け(?)の記事なので実際はちょっと違います。太陽が作る周期(現代の暦)と月の満ち欠けはこちらこちらの記事に書いた通り、約19年の周期性があるのです。日本時間でどうなるか計算したのが右下の表。「クリスマスイブに満月」「クリスマス当日に満月」のふたつのパターンをここ100年ほどの期間ですべてピックアップしてみました。19年ごとにくり返していますね。この周期はふらつきがあるため絶対と言うことにはなりませんが、私たちが一生を送る程度の中で起こる自然現象としてはかなり確からしい数字です。

【クリスマスと満月のタイミング】
Xmasイブに満月Xmas当日に満月
1969年12月24日 02:371977年12月25日 21:48
1988年12月23日 14:29※1996年12月25日 05:41
2007年12月24日 10:162015年12月25日 20:11
2026年12月24日 10:302034年12月25日 17:57
2045年12月24日 09:532053年12月25日 18:29
2064年12月24日 03:222072年12月25日 16:25
  • この表の日時は日本時間(JST)です。日本以外で時差換算すると前日または翌日になる場合があります。
  • 時刻は概算なので数分程度の計算誤差があります。
  • 残念ながら1988年はイブちょうどではありませんでした。
日本時間で考えた前回の「クリスマス満月」は1996年でした。(そのころみなさんご自身は何をしていたか覚えてますか?)これはアメリカ東部時間(EST)換算でイブの15:41に満月ということなので、前述のNASA記事では外されてしまったのでしょう。「満月の瞬間、月が空に見えたか」まで考えれば日本もギリギリでした。

右表で唯一外れてしまった1988年のイブ満月も、あと9.5時間ほど遅れていればぴったりでしたね。惜しい!でも宇宙の巨大な運動なのに、こんなに綺麗な周期で合致することこそ奇跡なのかも。一生に3、4度しか出会えない月というのもそそられますね。

参考:
アーカイブ:月の形(黄経差180度以上、216度未満)
アーカイブ:満月とブルームーンの一覧