カタリナ彗星が金星に近づいてます2015/12/06

20151206金星とカタリナ彗星(C/2013US10)
昨夜は宵のうち晴れましたが、20時を過ぎた頃から目に見える程度の薄雲がかかり始め、夜半過ぎには星や月が見えない雲量となりました。明け方のカタリナ彗星(C/2013US10)も半ば諦めていましたが、4時過ぎになって所々に星空がのぞく様になったので、急きょ機材を準備しました。

東で天を照らす金星の近くにカタリナ彗星がいましたので、一緒に撮れないかやってみました。なかなか雲間が来なくて困りましたが、うまくタイミングを合わせて左画像を撮影しました。 右側の輝星が金星、左側にはエメラルドグリーンのコマや淡い尾を持つカタリナ彗星がいますね。両天体の離角はおよそ5.3°、全体は180mm+APS-Cの画角です。

20151206カタリナ彗星(C/2013US10)
こうやって並べて撮ると、いかにこの彗星が小規模か分かります。

カタリナ彗星のアップにも挑戦しましたが雲が取れず、右画像の露出は10分未満です。イオンの尾は一応画像右上端まで伸びていますが、数日前よりも弱い感じがします。太陽から離れつつあるので、活動も縮小に向かっているのでしょうか?もっと波乱があったほうが嬉しいんですけど(笑)

20151206月と火星
上空には細くなった月と火星が寄り添っていました。左画像で月の左上輝星が火星、また月の右上輝星はおとめ座γ星(ポリマ)です。(※記事中の画像は全て上方向が概ね天の北方向になっています。)月と火星の離角は2.5°ほどで、かなり近く感じました。明後日8日の朝は月と金星が2°内に近づき、近くにいるカタリナ彗星と共に豪華な眺めとなるでしょう。まだ眼視でカタリナ彗星を見たことがない方は月や金星を頼りに探せる絶好のチャンスです。晴れると良いですね。(11月15日の記事中に接近時の星図があります。

参考:
カタリナ彗星(C/2013US10)に関係する記事(ブログ内)

今日の太陽2015/12/06

20151206太陽
朝から雲が多い日です。日が高くなると青空が多めになりましたが、今日は夜にかけてやや下降気味の天気予報です。

左は11:30過ぎの雲間を狙って撮った太陽。薄い雲越しです。今日も全体的に静穏ですね。昨日から良く見えている活動領域12462(左やや上)と12463(左やや下)に続き、12463のリム側に12464が見えてきました。

20151206太陽リム
このあたりが活発の様で、1日1回程度のCクラスフレアが起こっている様です。いっぽう、昨日まで左右に見えていたプロミネンスは小さくなってしまいました。

2015年で一番日の入りが早い日@茨城2015/12/06

20151206光環
今日は一時的に晴れ間があったものの、全般に雲の多いお天気。明日には二十四節気の「大雪」を迎えるだけあって肌寒い日となりました。

太陽観察ついでに雲を眺めていたら、タイミング良く光環が見えました(左画像)。ちょうどこの雲が太陽の下側を通過したとき見えたのです。この雲とは高さ違いの別種の雲も太陽にかかっていましたが、そちらの雲ではハロ現象が見えていませんでした。

氷粒の有無や密度の違いなどによって、気象光学現象を起こす可能性がある雲と起こさない雲とがあります。

20151206幻日
でも地上から大気や雲の成分をミクロな観点で見分けることは困難…。だから一般的には経験上のマクロ観点でしか判断することができません。たとえば「巻雲が見えたらハロ現象が見えるかも」みたいなことです。

太陽周囲には淡い内暈も見えていました(右)。しばらく見ていたら、太陽右の幻日が数分だけ微かに見えました。このあと雲は厚みを増し、太陽すら見えない午後となりました。日の入りは見えそうもありません…。

2015年・日の入り最早
ところで、6月29日の記事や先日公開したユーティリティ「太陽と月の時刻表/夜空の時刻表」をご覧頂くと分かりますが、今日は当地茨城県で「今年もっとも日の入りが早い日」です。日の入り時刻やその最早最遅は場所によって変わりますが、日本の中間くらいの緯度域では茨城県と同じ、今日が一番早い日です。

場所によってどれほどの差があるか興味があったので、前述ユーティリティを使って県単位で調べ、地図化してみました(左)。今日12月6日を基準に、早い県や遅い県を色分けしてあります。南の地域ほど「2015年の日没最早日」は既に終わっていて、東北や北海道は明日以降順次やってくるようです。計算結果には誤差がありますし、あくまで県庁所在地での計算結果をその県の代表値としているため面積のある県では正確ではありませんが、おおよその傾向を分かっていただければ良いでしょう。(どなたか市町村単位で地図作ってください…笑)

※念のため書いておきますが、上地図は日の入り時刻の比較ではありません。日の入りが最小(最早)の日の「日付の比較」です。