月明かりに負けてないカタリナ彗星の尾2015/11/28

20151128カタリナ彗星(C/2013US10)
昨夜から今朝にかけてとても冷え込み、日の出前には氷点下。満月過ぎの月がありましたが、素晴らしい星月夜でした。淡い天体の観察は無理ですが、カタリナ彗星(C/2013US10)くらいなら見えるだろうと思い、明け方望遠鏡を引っ張り出してみました。

昨日27日明け方の撮影はカメラレンズでしたが、今朝は望遠鏡での拡大撮影です。天文薄明開始時刻くらいには撮影を始められるので、(月の明かりはあるけれど)薄明のかぶりはだいぶ抑えられる様になりました。そのぶん露出も伸ばせます。左は5:07頃の撮影。上方向が天の北方向で、横写角は約2.5°、彗星のすぐ右下の星はおとめ座λ星(約4.5等)です。

20151128カタリナ彗星(C/2013US10)
月明かりに負けないくらいの尾が見えますね。街中でもこれだけ写るのですから、山の上など条件の良いところではもっとよく写るかも知れません。(ちなみに撮影時の彗星高度は10°あまりです。)

尾は白黒反転すると分かりやすいので、右画像もご覧ください。右方向(西向き)に伸びるのがイオンテイル、左下方向(南東向き)がダストテイル。少なくとも1.5°くらい伸びる長いイオンテイルが南側に湾曲しているのが気になります。核から10'角あまりのところにあるのはイオンテイルのくびれ(コブ?)でしょうか?月明かりの影響が無くなる頃には見応えある彗星になってくれるでしょう。

151128カタリナ彗星(C/2013US10)擬似カラー
11/29追記:上のカタリナ彗星画像に、尾が目立つ様な擬似カラー処理を加えてみました(左)。こうするとイオンテイルの流れが乱れているらしいことも分かりやすくなります。このような乱れは数時間程度で変形したり消えたり流されたりと、変化が激しいですので、気付いても後日確認することができないのが残念です。

C/2004Q2マックホルツ彗星
尾の乱れについて:
2015年1月12日のラブジョイ彗星(C/2014Q2)記事にも載せましたが、イオンテイルは時々コブができたりして流れが乱れることがあります。明るい彗星だと尾の形状が時々刻々変化し、生き物の様に感じることができて面白いですよ。右はマックホルツ彗星(C/2004Q2/2005年1月10日撮影)のコブの変化です。

参考:
カタリナ彗星(C/2013US10)に関係する記事(ブログ内)

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