木星と火星の大接近が見えました2015/10/18

20151018明け方の惑星
昨夜もずっと曇っていましたが、今日の夜明け、かなり明るくなったころ急速に雲がなくなってきました。5:15頃すっかり恒星は見えなくなっていましたが、まだ金星や木星は視認できましたので撮影してみました。

左画像は特殊な画像処理で空だけを暗く押さえていますが、原画はほぼ昼間の青空のような写真。拡大撮影する余裕もありませんでしたが、直前まで全く晴れ間が無かった天気を考えたら、記録に残せただけでも奇跡です。(この撮影の数十分後にはもう完全曇天でした…。)

木星のそばには火星も見えました。そう、今日は木星と火星が最も近いのです。撮影時の両星の離角は23'角弱で、月の視直径より近いです。周囲にはしし座の星々もいくらか写りました(右参照)。原画では木星の衛星も写っています。

20151018明け方の惑星
ところで右画像にはχLeo(しし座χ星・χはエックスでなくギリシャ語のカイ)という4.6等星が写っています。実はこの星、明日19日4時20分台(関東での時刻)に火星に隠されてしまう「火星による恒星掩蔽」が起こります。惑星が明るい恒星を隠すのは極めて珍しく、しかも今の火星は視直径がいちばん小さな時期なのでますます貴重です。
20151019火星によるしし座χ星の掩蔽
たぶん一生に一度きりだと思いますから、観察できる方はぜひ望遠鏡を向けてくださいね。(左はGuideによる茨城県県南の現象直前・直後の予報図です。)

参考:
2015年10月-11月明け方の惑星接近に関係する記事(ブログ内)
アーカイブ:多天体の接近現象(3天体以上の会合の日付)
アーカイブ:天体の接近現象(2天体会合の日時・離角)

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