夕方の積乱雲と反薄明光線劇場2015/08/06

20150806薄明光線
8月6日、雲があるものの正午からは日が差し、午後はその雲も少なくなってきたので夜に向かって快晴かと思われました。14時頃、綺麗な薄明光線が降りそそいでいるのを見ながら病院へ。遠くには積乱雲が見えつつありましたが、いつものことなので気にも留めませんでした。

17時近くに自宅へ戻る段になって、上空の真っ青な空とは裏腹に、西側を覆うように入道雲が発達していました。いつもと違う感じ…雲がかなり近かったのです。帰宅の道すがら見晴らしの良いところでしばし観察。雲がぐんぐん発達する様子が肉眼で良く見えました(画像a・b)。太陽に近い側では別の積乱雲の上に既に金床雲が広がっていました(画像c)。自宅に戻り17:30頃に再度観察。雲はますます発達し、太陽は低くなって金床の影を作っていました(画像d)。

20150806積乱雲
(a)
20150806積乱雲
(b)
20150806金床雲
(c)
20150806金床雲
(d)
レーダーによると今日の積乱雲は茨城県内が中心。17:30時点で土砂降りとなっていた範囲は全て自宅から30km圏内でした。道理で雲が近いはずです。程なくしてその雲の一端が当地を襲い始めました(画像e)。防災放送では繰り返し「竜巻注意報」が流れます。(しかもその後18:20過ぎには震度3の地震!)ただ不思議なことに、この時点ではほとんど雷の音が聞こえませんでした。まだ太陽は沈んでないので、南西に見え始まった反薄明光線は全て左下がりです(画像f)。

一番邪悪な雲が当地に差しかかったのは17:45頃(画像g・h)。ちょうど4月15日に見た不気味な空模様にそっくりな急変でした。呆然と雲底を見あげていましたが、見た目ほど暗くはなく、上には積乱雲が載ってない状態でした。 雲全体が解体しつつあったのでしょうか、降雨もありませんでした。それでも雲底はかなり激しい動きを見せ、小さな竜巻が出来てもおかしくない状況でした。またこのときヒンヤリした風が吹きました。

20150806迫る暗雲
(e)
20150806反薄明光線
(f)
20150806迫る暗雲
(g)
20150806迫る暗雲
(h)
18:00を過ぎると西空が急速に回復してきました。雲の下部には夕焼けの光も見えます(画像k)。ところがおかしな事にこの時点になってようやく雷の音が響き始めました。夕焼けの左側には積乱雲が発達していて、稲光が光り始めていました。いっぽう私が見あげていた当地の邪悪な雲は積乱雲ではなく、その一歩手前の雄大積雲であったかも知れません。

夕日が届かず周囲は少し暗かったのですが、ふと東側の窓から明るい光が差しているのに気付きました。なんで東から??驚いて窓から見ると画像mの雲がドーンと!これは入道雲ではなく単独で小さくまとまってる積雲です。ここだけに光が当たって眩しく輝いていたのです。雲の明かりは照明になるほどでした。そのあとはもう、いつもの(?)反薄明光線のオンパレード(西側:画像n、東側:画像p)。サーチライトのような光線がそこかしこ。西北西から東南東にむかってあらゆるルートに見えました。

20150806広がる晴れ間
(k)
20150806雲が明るい
(m)
20150806反薄明光線
(n)
20150806反薄明光線
(p)
20150806沈む夕日
なんとここまで、まだ日が沈む前の空模様でした。右のショットは日没寸前、まだ太陽が赤く見えている空。手前には積乱雲、上には反薄明光線。

20150806稲妻 20150806稲妻
この雷はその後10分ほど暴れましたが、周囲が暗くなる前にはすっかり止みました。左は動画で写った稲妻のキャプチャ2シーン。ほんとうに観察し甲斐のあった、夕方の濃いショータイムでした。

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