明け方の小さな彗星たち2015/03/25

20150325サイディングスプリング彗星
夜明け前にラブジョイ彗星以外の彗星を2つ捕らえましたのでご紹介しましょう。ひとつはサイディング・スプリング彗星(C/2013A1)。1月31日に撮影したときはへびつかい座あたりで高度も高くはなかったのですが、現在はヘルクレス座に移動し、明け方の天頂近くに見えます。ただ、左画像から推測した明るさは14等星後半から15等星くらい。とても暗いですね。ハイレベルな機器を使いこなせる人向けの彗星になりました。(画像は処理の都合で白黒です。)

20150325ハウエル彗星
もうひとつはハウエル彗星(88P)。こちらは2月15日に見たときよりずっと明るくなっていました。右画像中央で、マーカーを付けなくても分かりますね。10等台前半でしょうか。核の広がりも感じられます。ただ彗星の位置は以前と状況が変わらず、薄明が始まっても10度前後の高さです。だからこちらも“玄人”向けの彗星と言えましょうか。

20150325_M13試写
(補記:自分用に掲載) M13、2015/3/25明け方撮影。各30sec*6+ダーク処理+LRGB合成、最微光星は15等前半。上の銀河はNGC6207、11.6等。

今日の太陽2015/03/25

20150325太陽
今朝から風も弱く穏やかですが、反対に空はもやっとした感じです。少し雲も湧いています。画像は11時半頃の太陽。中央に寄ってきた黒点の周囲に少し乱れが生じています。右上に少し活発なプロミネンスが出ていますね。

月からこぼれ落ちた光のかけら2015/03/25

20150325月とアルデバラン
夕空のお天気を確認しに外へ出たところ、薄明が残る月の側に輝く星が!そういえば今日はおうし座の一等星アルデバランに接近する日だったことを思い出しました。左写真は拡大してしまったのであまり並んだ感じがしませんが、月からぽろっと光のかけらがこぼれ落ちたような感じに見えて美しかったです。(この画像は月のところだけ露出を変えたものを合成しています。)

20150325月とヒアデス星団
月は時々アルデバランの側にやってきます。たまに隠してしまう(掩蔽)こともあります。今年は正にその年で、年内に5回、日本のどこかで見られるチャンスがあります。一番早いものでは7月13日の夜明け前ですね。ただし関東以北に限られ、しかも超低空です(→参考記事)。

右は少し引いたカメラで撮った様子。このあたりは肉眼でも周囲より星が多く見え、ヒアデス星団と呼ばれます。なんとなくV字型に星が並んでいますね。ヒアデスはおうし座の顔の部分に位置します。

20150325イリジウム衛星
さて、今日見たかったのはこちら、お馴染みのイリジウム衛星のフラッシュ(閃光)でした。19時過ぎ、ようやく薄明がなくなってきた空に輝きました。写真では分かりませんが、木星よりずっと明るかったです。(動いている天体は実際より数段暗く写ります。予報は-5.5等でした。)

こいぬ座のプロキオン、しし座のレグルスなどと共に、周囲には探しやすいM天体がいくつかあります。冬の星座が西へ傾き、春の星座へ入れ替わろうとしていました。