小惑星通過は見えませんでしたが…2015/01/27

2004BL86星図追加
今夜の茨城県、雨です。昨夜に続いて星を見るには絶望的なお天気。小惑星「2004 BL86」の地球接近は過ぎてしまいましたが、西日本などで昨夜晴れていた地方があったからご覧になれた方もいらっしゃるでしょうか。小惑星は今夜限りでいなくなってしまうわけではありません。今夜以降もずっと輝いています。幸い明日夜は各地で晴れが広がる予報ですので、「絶対ひと目見ておきたい!」という方のために30日朝までの星図を左に示しておきました。なお29日朝には10等台、30日朝には11等台まで暗くなりますので、それなりの機材が必要です。

こうした地球接近小惑星はかなり頻繁に訪れています。私を含む多くの方はニュースでしか知り得ないので数年に一度程度しか来てないような錯覚に陥りますが、そうではありません。地球・月の距離(約38万km=1LD)を単位とすると、例えば今週1月25日から1月31日までに10LD未満に接近した小惑星はなんと6個もあります。(NASAが監視対象にしている小惑星は今週16個も!)小惑星「2004 BL86」以外はいずれも本体が100m以下だったのでアマチュアレベルの望遠鏡では見えない、星に興味がない人には話題にすらならない、ということなんです。

宇宙レベルで考えれば10LD(約384万km)だってスレスレの危うさでしょう。毎日恐怖におののきながら空を見上げるのはちょっと遠慮したいけれど、「知らない」ことを「存在しない」ことと勘違いしないように、転じて「存在を認めたくないから無視・無関心」なんてならないようにしたいものです。こういうミステイクって小惑星だけでなく、社会生活でもやらかしてしまいがちですよね。気を付けなきゃ。

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