再び12時間の日周と人工衛星月面通過2014/12/19

20141219日周12時間
昨夜も晴れましたので、前夜のリベンジで二夜連続となる「12時間の日周」撮影にチャレンジしました。といっても私が行うのは機材のセットと最初のシャッターを押すまでで、あとはカメラ任せです。カメラさん、一晩中がんばってくれてありがとう。

一晩中快晴が期待されましたが、いっぽうで前夜ほど乾燥していません。夜半過ぎに見ると、車の窓ガラスのうち北や東に面したものが曇っています。そこで、急きょ水槽用エアポンプを用意してレンズに送風しました。おかげで最後まで曇りませんでした。

今回は前夜より20分近く早くスタートしたので、薄暮や薄明をうまく避けつつ撮影時間を延ばすことができました。全993コマ、なんと12時間24分25秒に及びます。雲に邪魔されることなく、星々は半周ちょっと回ってくれました。

参考までに、もっとも夜が長い「冬至」の日について、私の近隣での様々な定義の「夜」の長さを計算しました。ひとくちに夜と言っても実際は緩やかに空の明るさが推移するので、どの程度暗ければ星の写真が撮れるのか知ることが必要ですね。ここでは日付変更を考えず、夜=24時間−昼としました。お住まいの場所によって変わります。(※計算は2015年の値です。)

20141219衛星月面通過
  • 日の出から日の入りまでを昼とした場合
      夜=太陽が空に見えない時間……14.26111時間
  • 市民薄明開始から市民薄暮終了までを昼とした場合
      夜=太陽が地平線下6度より低い時間……13.31167時間
  • 伝統的夜明け開始から日暮れ終了までを昼とした場合
      夜=太陽が地平線下7.361度より低い時間……13.06556時間
  • 航海薄明開始から航海薄暮終了までを昼とした場合
      夜=太陽が地平線下12度より低い時間……12.24028時間
  • 天文薄明開始から天文薄暮終了までを昼とした場合
      夜=太陽が地平線下18度より低い時間……11.19750時間

航海薄明・薄暮は、星は見えても写真に撮ると背景がかなり明るく写ります。今回の撮影はこの時間に少しかかっていますが、北天で影響が少ないし、画像処理である程度押さえてます。でも深夜の暗い星像より背景が明るくなると、比較明合成では致命傷ですね。だから13時間越えは無理としても、限界値の12時間半は知恵を絞ってチャレンジしたいです。

20141219衛星月面通過矢印付き
さて、前夜に続いて人工衛星の月面通過も再び狙いました。右上がそうです。衛星が暗いのに地球照が明るくて見づらいけれど、前夜より精度良く写せました。ど真ん中を6.3等星の人工天体(Cosmos2219Rocket)が通過してます。もし見えなかったら、左の小さい写真(矢印入り)をクリックして見てくださいネ。

参考:
ユーティリティ:北極星時計
アーカイブ:ISSの天体面通過

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